<ミロ展 日本とのつながり>(3)来日、書道家と交流 《絵画》1966年

2022年2月16日 07時25分

ジョアン・ミロ Fundació Pilar i Joan Miró a Mallorca Photographic Archive©Successió Miró/ADAGP, Paris&JASPAR, Tokyo, 2022 E4304

 73歳のミロは、青年期から憧れ続けていた日本の土を踏むことになった。1966年に東京と京都で開催された「ミロ展」にあわせ、来日のチャンスが訪れたのだ。ミロは東京展の会場を見てまわった後、京都、奈良、信楽、瀬戸などを精力的にまわり2週間の旅程を楽しんだ。
 竜安寺の石庭や東大寺など定番の観光名所とともに、有名な窯元を訪ねたのは、この時期ミロが友人の陶工アルティガスとともにやきもの制作に打ち込んでいたからだ。画家がやきものと共に魅了されたのが前衛書道であった。訪日中に書道家たちと交流し、大いに刺激を受けたミロは、帰国後まもなく本作を完成させた。「日本の書家たちの仕事に夢中になったし、確実に私の制作方法に影響を与えています。(中略)私の絵画はますます身ぶり的になっています」と後にミロは語る。
 ついに実現した日本滞在を経て、晩年のミロは日本文化への思いを感じさせる多くの作品をのこした。
(吉川貴子=Bunkamura ザ・ミュージアム学芸員) (次回は23日掲載)

◆渋谷で開催中

 「ミロ展」は4月17日まで東京・渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで開催中。会期中一部日程で入場日時予約あり。詳細は展覧会公式HPへ。

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