赤ちゃんで取り違えられ「真の家族に会いたい」 被告の東京都、両親の調査は「根拠の法律ない」

2022年2月21日 19時39分
東京地裁

東京地裁

 出生した東京都立墨田産院(閉鎖)で他の新生児と取り違えられたとして、東京都足立区の江蔵智さん(63)が都に実親の所在調査などを求めた訴訟の第1回口頭弁論が21日、東京地裁(池原桃子裁判長)であった。都側は「調査には強制的な個人情報の開示やDNA鑑定の実施が必要で、根拠となる法律がない」とし、請求を退けるよう求めた。
 訴状によると、江蔵さんは1958年4月に同産院で出生。97年に母親の血液型検査で親子ではあり得ない血液型の組み合わせと分かり、2004年のDNA鑑定で血縁関係がないことが判明した。江蔵さん側は、日本が1994年に批准した国連の「子どもの権利条約」の「出自を知る権利」の侵害に当たるとして都には調査義務があると主張している。
 この日の意見陳述で江蔵さんは「真の家族に会いたいという気持ちを諦めることができない」と語り「真実の家族が1つになれるよう救済してください」と訴えた。
 江蔵さんは04年に損害賠償を求めて都を提訴。一、二審とも取り違えの事実が認められたが、両親の所在調査は行われず、昨年11月に東京地裁に再提訴した。(小沢慧一)

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