野党、他国への空爆「明白な違憲」 過去の政府見解「禁止されている海外派兵」との矛盾追及

2022年2月22日 06時00分
 政府が敵基地攻撃能力の保有検討で、自衛隊が他国領域に侵入しての空爆も選択肢としていることに関し、共産党の宮本徹衆院議員は21日の衆院予算委員会で「これまでの政府の考え方からは、自衛隊による他国への空爆は必要最小限度を超えており、明白な憲法違反だ」と述べ、従来の政府見解と矛盾しているとして追及した。

◆2015年7月、安倍元首相の答弁から

 宮本氏が取り上げたのは、安全保障関連法を審議していた2015年7月の衆院特別委員会で示された政府見解。当時の安倍晋三首相が「外国に出掛けていって空爆を行う、あるいは地上軍を送って殲滅戦を行うことは、必要最小限度を超えるのは明確で、一般に禁止されている海外派兵に当たる」などと答弁していたことについて、岸田文雄首相の認識をただした。
 首相は「急速なスピードで進化しているミサイルなどの技術に対し、国民の命や暮らしを守るために十分な備えができているのか。あらゆる選択肢を排除せず、現実的に検討していく」と強調。自衛隊を他国領域に送って「大規模な空爆や地上における殲滅的な攻撃」を違憲とする過去の政府見解は「引き継いでいる」と答えた。
 岸信夫防衛相も15年の安倍氏の答弁に関し、相手国領域での自衛隊による攻撃の目的や態様によっては、憲法上認められる「必要最小限度の実力行使」と評価されるという認識を示した。他国領域内での空爆のための装備導入も排除せずに議論を進めるとした自身の答弁撤回を拒んだ。宮本氏は「空爆は大規模でも小規模でも憲法上、認められない」と反発した。
 これに関連し、自民党は21日、国家安保戦略改定に向けた会合を開き、北村滋・前国家安全保障局長から意見を聴取。北村氏は、国内外の機微情報を収集・分析する官邸直属の情報機関「内閣情報調査室」の機能強化や人材育成の重要性を説いた。(川田篤志)

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