わが街の魅力 ラップに乗せ いいとこだYO! 武蔵村山市の小学生がPR動画を制作

2022年2月23日 06時59分

完成したPR動画「むらやまwonderful」で武蔵村山の魅力を歌う市立第三小の児童たち=「むらやまwonderful」から

 武蔵村山市の良さを広く知ってもらおうと、市立第三小学校の6年生87人が、プロの映像監督やラッパーと一緒に地域のPR動画を制作した。武蔵村山の知名度の低さを知った児童たちが奮起し、3年間続けてきた「知名度アップ大作戦」の集大成。動画の再生回数10万回を目標に、ユーチューブの学校公式チャンネルで公開している。

◆プロの映像監督とラッパーが協力

 「楽しい村山の街で 歌ってみるんだよ」−。学校の屋上や校庭で、児童たちの元気な声が重なり合う「むらやまwonderful(ワンダフル)」の動画。児童が作詞し、学校の芸術鑑賞教室を通じて知り合ったラッパーGAKU−MC(ガク・エムシー)さんが作曲した歌を、六年生が歌い上げた。東京、埼玉の都県境にまたがる狭山丘陵の豊かな自然やミカン狩りができる農園、名物の「かてうどん」「ゆでまんじゅう」、伝説の巨人だいだらぼっちの山車が練り歩く秋の「村山デエダラまつり」…。児童たちが意見を出し合い、武蔵村山の好きなところを歌詞にちりばめた。

武蔵村山をPRする絵本を完成させた児童たち=2019年撮影、当時4年生

 今の六年生が四年生だった春に、この作戦は始まった。インターネットサイトの「地域注目度ランキング」で、武蔵村山が都内の自治体で最下位と知った。市内には目立った名所・旧跡もなく「最下位なのも分かる」という児童もいたが、納得できない児童は多く、武蔵村山の魅力を市外の人にも伝えようと、絵本を作って市内や浅草、上野で配布。お笑いコンビ「EXIT」ら公演で地元を訪れた吉本興業の芸人にも贈ってPRした。
 むらやまワンダフルなど二曲のラップを作ったのは五年生の時。動画五本を作り、再生回数十万回を目指したが、昨年十二月時点で総再生回数は三千七百回ほど。児童たちは「広く見てもらうには、映像や音の質にもこだわらなければ」と考えた。

動画の完成発表会で児童らに手を振るGAKU−MCさん=武蔵村山市で

 最終学年になり、「今度こそ十万回再生されるようなPR動画を作ろう」と、プロに動画撮影を頼むことを決めると、ガクさんの知人の映像監督チェンコ塚越さんが引き受けてくれた。制作費百六十五万円はクラウドファンディングで集めた。撮影期間は昨年十〜十二月。本格的な機材を使って録音し、歌詞に出てくるミカン農園や狭山丘陵の公園などでロケも行った。

市内の名所「ひまわりガーデン」=「むらやまwonderful」から

 今月十五日に市内で完成発表会が開かれ、児童もそこで初めて四分三十二秒に編集された動画を見た。田代万結さん(12)は「去年の動画よりずっとインパクトが強い。音質も去年とまるで違っていて感動した」と目を丸くした。妙島海斗君(12)は「曲作りで地元に自慢できる食べ物がたくさんあることに気付いて、改めて武蔵村山ってすごいなと思った」と振り返った。
 これまでの活動で、知名度の低さを一変させるまでには至っていないが、二人とも三年間の活動を通して「武蔵村山がもっと大好きになった」と声をそろえた。

武蔵村山市内のミカン農園でチェンコ塚越監督(右)と撮影する児童たち=市立第三小学校提供

 「ラップは、自分の思いを音楽に乗せて人に伝えるためのとってもすてきな武器。思いを伝えることは簡単ではないが、皆さんはそれに挑戦し、形にした」。完成発表会でガクさんは、六年生をこうたたえた。動画の締めくくりの言葉には、全員の願いを込めた。「この街の魅力、とどけ」
市立第三小学校のユーチューブチャンネルはこちらから
 文・林朋実/写真・林朋実、服部展和
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