<コロナ下の大学生日記>(18)「無料塾」立ち上げ成長 菊水優太(きくすい・ゆうた)さん

2022年2月24日 07時26分

ボランティアで勉強を教えている菊水さん(左)=川崎市高津区で

 きっかけは、たわいもない会話だった。
 現在、私は「かわさき芽吹塾(めぶきじゅく)」という無料塾でボランティアを行っている。高校時代の友人の吉沢春陽から「無料塾をつくりたい」と誘われたのは二〇二〇年秋、私の車でラーメンを食べにいった帰り道だった。
 初めて聞いた「無料塾」という言葉に戸惑ったが、中高生の勉強を応援するボランティアだと分かり、興味が湧いた。その場ではっきり返事をした記憶はないが、なんとなく手伝うことになった。新型コロナウイルスの影響で大学にも行けず、オンラインの授業とバイトだけの日々だった。何か新しいことを始めたかった。
 すぐに高校の同級生や地元の友人を巻き込んで準備を進め、二一年五月に高津市民館で開講した。
 最初はうまくいかないことも多かった。立ち上げたばかりの団体には信頼がないため、生徒はなかなか集まらない。ホームページをつくって塾の説明をし、川崎市の子ども文化センターを回ってポスターも配った。
 どうしたら信頼してもらえるかを考え、ビジネスマナーも調べた。模索してきたことの一つ一つがたくさんの学びになった。無料塾の立ち上げに関わったことは、自分の大きな成長へとつながった。
 説明することが苦手だった自分が、今では新しい仲間に授業の仕方を教えることができている。このような経験や知識はコロナ禍だったから得られたものかもしれない。勉強がしたくてもできる環境がない子どもや経済的に困っている家庭に、大学生である今だからこそできる支援を精いっぱいしたい。(かわさき芽吹塾副代表・明治大二年菊水優太)

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