神宮外苑再開発の樹木伐採計画 「見直しを」ネット署名に4万8000人 都の情報開示鈍く

2022年2月25日 21時10分
 東京・明治神宮外苑地区(新宿、渋谷、港区)の再開発に伴う樹木の伐採について、計画を見直すよう求めるネット署名が始まった。25日夕方の時点で4万8000人余の賛同者を集めている。(森本智之)
 米国出身の経営コンサルタントのロッシェル・カップさんが署名サイト「Change.org」で16日に始めた。カップさんは昨年、東京五輪の中継会場を代々木公園に設けるため樹木が剪定された際も、ネットで15万人分の反対署名を集めた。

明治神宮外苑地区での樹木伐採に反対するネット署名のサイト

 小池百合子都知事は22日の都議会で「既存の樹木を極力保存、移植する」と述べた。外苑を象徴するイチョウ並木は保存するが、どの木が何本切られるなどの詳細はあいまいで、伐採をめぐる情報開示の動きは鈍い。
 都は9日の都市計画審議会で、伐採する樹木は892本と説明した。三井不動産などの事業者が新宿区に提出した資料が根拠。だが、事業者が昨年7月に都に提出した環境影響評価書案では、971本伐採する計画になっていた。数字の食い違いについて、三井不動産は「計画の具体詳細についての回答は差し控える」とだけ説明した。
 カップさんは「都民に情報が共有されていないのが問題で、署名集めを通じ多くの人に知る機会を提供できると思った。市民の声を踏まえもう一度検討してほしい」と述べた。
 伐採は、中央大研究開発機構の石川幹子教授が2月に問題提起して注目された。都計審では、委員の都議が石川氏の調査資料の配布を求めたが、都側は「(先行する)新宿区の都計審で既に議論している」と断る一幕も。都は地元で再開発の説明会を開くなどしてきたと釈明したが、外苑周辺が地元の別の都議の委員は「地元から不安の声が上がっている。1000本近い伐採はほぼ表に出ていない」と説明不足に苦言を呈した。

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