日ロ平和条約締結交渉「当面論じるのは控える」ウクライナ侵攻で岸田首相 資産凍結や半導体輸出規制など追加制裁

2022年2月25日 22時15分
 ロシアによるウクライナ侵攻について記者会見する岸田首相=25日、首相官邸で

 ロシアによるウクライナ侵攻について記者会見する岸田首相=25日、首相官邸で

 岸田文雄首相は25日に記者会見し、ウクライナに侵攻したロシアに対し金融機関の資産凍結など3項目の追加的な経済制裁策を発表した。原油価格高騰の追加対策として、激変緩和事業を大幅に拡充・強化し、小売価格の急騰を抑制すると表明。対策を来週にも示す。その後の参院予算委員会で、制裁により「国際法違反の行為が高いコスト(代償)を伴うと明らかにすることが重要だ」と強調。北方領土問題を含む日ロ間の平和条約締結交渉を進めるのは当面困難だとの認識も示した。
 追加制裁は(1)ロシアの3銀行の資産凍結(2)ロシアの個人・団体に対する資産凍結と査証(ビザ)発給停止(3)ロシアの軍事関連団体への輸出規制、国際的な合意に基づく規制リスト品目や半導体など汎用品の輸出規制。3銀行は、対外経済銀行(VEB)、プロムスビヤズ・バンク、バンク・ロシヤを対象とした。個人・団体は対象の範囲を調整する。
 首相は会見で、ウクライナ侵攻は明白な国際法違反で、断じて許容できないと非難。今回の措置で国際社会の連帯の強さを示せると訴えた。エネルギー産業関連への追加制裁措置は今後の状況を踏まえて取り組む意向を示した。
 覇権主義的な動きを強める中国を念頭に「わが国の安全保障の観点からも決して看過できない」と述べ、アジアを含む国際社会の秩序に影響する深刻な事態だとした。

◆燃料価格高騰 「トリガー条項」凍結解除も排除せず

 燃油価格高騰対策として、「トリガー条項」凍結解除を含め、あらゆる選択肢を排除せず検討する考えを示した。「エネルギー安定供給に直ちに支障を来すことはない」との認識を示し、国際協調での備蓄放出などを講じると語った。
 邦人退避では隣国ポーランドから協力を受ける予定で、同国から他国に移動するチャーター機を手配済みだと説明した。
 日ロ交渉に関し、参院予算委で「当面は北方領土問題、平和条約問題を論じるのは控えなければならない」とした。

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