ロムニー鉄道 来月5日に再出発 善意後押し 伊豆市に寄付1000万円超

2022年2月27日 07時31分

運行を再開するロムニー鉄道=伊豆市の修善寺虹の郷で(市提供)

 伊豆市の観光施設「修善寺虹の郷」を走る国内唯一の15インチ(約38センチ)ゲージ鉄道で、線路の下に敷く枕木の老朽化のため運行休止中の「ロムニー鉄道」が3月5日、復活する。市がふるさと納税の仕組みを使った「ガバメントクラウドファンディング(GCF)」で寄付を呼び掛け、1064万5230円を集めた。全国から寄せられた善意で再出発する。(渡辺陽太郎)

◆枕木の交換終え

 鉄道は施設内の約1キロを走る。車両は現在も15インチゲージ鉄道が走る英国の鉄道2社が製造したSLなど3両が運行される。鉄道ファンだけでなく、幼少時に学校の遠足などで施設を訪れ乗車した市民や近隣市町の住民も多く、「思い出の鉄道」としても親しまれている。
 昨夏の点検で、3200本の枕木のうち約1090本の腐食が判明。安全面から8月に運行を休止した。施設所有者の市は、枕木の交換工事費用の支出を迫られたが、財源不足だった。そこでGCFの実施を決め、11月からふるさと納税のポータルサイト「ふるさとチョイス」で、1000万円を目標に寄付を募った。

◆「あの風景が好き」

 今月3日までに、北は北海道、南は宮崎県まで446人から善意が寄せられた。市によると同サイトのコメント欄は「子どもだった開園時に通い、今は自分の子どもと通っている。あの風景が好きだ」など心温まるコメントで埋まったという。ふるさと納税の仕組みを使ったため、伊豆市民が寄付しても返礼品はなかったが、寄付額の18%は市民からだった。
 菊地豊市長は21日の会見で「自分の子どもを連れてきたなんてうれしい。繰り返し訪れてもらえる場所だと分かった。大切にしていきたい」と話した。
 運行再開の来月5日には寄付者の氏名を記した銘板の披露など記念式典が行われる。また同19日から運行再開の記念切符を販売する(5、6日には先行販売)。大人1200円、子ども600円。

運行再開を記念し販売する一日乗車券の見本(修善寺虹の郷提供)

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