<新型コロナ>症状なくなれば発症10日で療養解除 コールセンターが「隔離期間を追加」と誤回答も

2022年2月28日 06時00分
 新型コロナウイルス感染者は原則、症状がなくなっていれば、発症から10日間で療養を終えて日常生活に戻れる。療養中に同居する家族らが感染しても、濃厚接触者には該当せず、隔離の期間は足されない。だが、親子で感染した本紙読者から「東京都の新型コロナコールセンターの担当者に『期間は延びます』と言われた」との情報が寄せられた。その回答内容は事実と異なる。(池田悌一)
 「息子は既に感染して療養中。私が感染したからって、濃厚接触者にならないのでは?」。高校2年の長男(17)と同居する東京都中野区の母親(51)は「(長男の隔離)期間は延びる」という都のコールセンターの説明に疑問を抱いた。
 長男は3日、発熱やのどの痛みを訴え、PCR検査で陽性と判明した。厚生労働省の基準では、無症状を除く感染者の療養期間は発症の翌日から10日間。療養解除には症状がなくなってから72時間以上たっていることも必要だが、長男はすぐに症状が収まったため、療養は13日までだった。
 10日、母親が発熱して、抗原検査で陽性と確認された。厚労省によると、感染者は療養期間中、別の感染者と一緒にいても濃厚接触者にはならない。「感染直後は抗体価が極めて高い状態で、再感染のリスクは非常に低い」(厚労省の担当者)からだ。
 ただし、新型コロナ感染から回復してしばらくたって、同居の家族らが新たに感染した場合、保健所の判断で濃厚接触者となる可能性はある。
 母親は今回のケースでは、長男は濃厚接触者にならないと理解していたが、親類から「私の同僚は家族中が感染して、ずっと会社に来ていない」と指摘されて不安に。都のコールセンターに確認したところ「長男は母親の濃厚接触者としての立場も加わるため、療養期間終了後も自宅待機を続けてもらう」という趣旨の誤った説明を受けたという。
 都福祉保健局の担当者は、母親とコールセンターのやりとりは記録に残っていないとした上で「間違った説明をしたとすれば申し訳ない。現場が正しく対応できるよう、情報共有を徹底したい」と話した。
 厚労省への取材でも「そのケースだと濃厚接触者になるはず」と説明した職員もいた。行政の現場でも誤解が広がっている可能性はあり、母親は「行政は正確な情報を伝えてほしい」と求めた。
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