令和臨調が6月発足 民間から日本再生策を年内に提言 「無力感は民主主義の敗北」 

2022年2月28日 20時31分
 新型コロナウイルス禍やロシアのウクライナ侵攻で危機を迎える民主主義の立て直しに向けて、学識者や経済人の有志は28日、東京都内で記者会見を開き、民間の立場から再生策を提言する「令和国民会議」(令和臨調)を6月に発足させると発表した。政治改革やマニフェスト(政権公約)選挙などを唱えた前身の21世紀臨調が活動休止してから約10年ぶりの再始動。「日本社会と民主主義の持続可能性」をキーワードに、第1弾の提言を年内に取りまとめる。(我那覇圭、市川千晴)
 共同代表に就任する茂木友三郎キッコーマン名誉会長は記者会見で「与野党が党派を超えて取り組まなければ解決困難な課題に取り組みたい。そのための合意形成活動、世論形成に尽力する」と述べた。
 メンバーの宇野重規東大教授は「自分が何をしても変えることができない無力感、誰かがやってくれるに違いないという人ごとの感覚は民主主義の敗北だ」と危機感を表明。「ウクライナ問題など世界で民主主義の危機が起きている。民主主義を立て直す試みの第一歩になれば」と強調した。

記者会見を終え記念撮影に納まる(左から)谷口将紀東大教授、佐々木毅元東大学長、茂木友三郎・キッコーマン名誉会長、小林喜光・三菱ケミカルホールディングス元会長、宇野重規東大教授=都内で

 共同代表は茂木氏のほか佐々木毅元東大学長、小林喜光三菱ケミカルホールディングス取締役、元総務相の増田寛也日本郵政社長の計4人が務める。メンバーには経済界や労働界、学者ら約100人が加わる見通し。日本生産性本部に事務局を置く。活動期間は3年間。
 提言取りまとめに向け、政党や国会、選挙制度など民主主義の基盤となる「統治構造」、少子高齢化が進む中で持続性が問われる「経済財政・社会保障」、コロナ後の地域の未来像を示す「国土構想」を検討する3つの部会を設置する。
 民間の臨調は1992年に初めて設置され、衆院選の中選挙区制廃止を提言し、その後の実現につなげた。99年に21世紀臨調として再出発した後、2003年には役員を一新して約10年間にわたり活動してきた。(我那覇圭、市川千晴)

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