神奈川県から退去要求…県動物愛護協会の移転先探しが難航 64年の活動実績

2022年3月1日 07時27分

移転先が見つからない窮状を訴える山田会長

 横浜市港北区の県有緑地「篠原園地」に隣接し、六十四年の活動実績がある公益財団法人「県動物愛護協会」が、県から来年三月末までに退去するよう求められ、移転先を探している。条件の合う土地はなかなか見当たらず、山田佐代子会長は焦燥感を募らせる。
 協会や県によると、篠原園地は一・九ヘクタールで、もともと知事公舎(現在は廃止)の前庭として一般公開された。協会は初の公選知事・内山岩太郎氏の妻登志子氏が、一九五八年に西側の隣接地(七百七平方メートル)に設立。県から年二百万円ほどで土地を借り、建物は当時建設されたものを使っている。動物病院を併設し、例年、計五十匹ほどの犬猫を保護、譲渡している。
 園地は東側の市立白幡池公園とつながっており、県は昨年六月の県議会で「市への移譲に向けた協議に入っている」と答弁。協会のある土地も含めて市に移譲することを検討しており、昨年三月、協会に対し更地にした上で立ち退くよう求めたという。
 「二年後に出ていけ、というのは期間が短すぎる」と山田さん。事務所、犬舎、猫舎、動物病院を建設し、近隣住民への影響も考えると、五百平方メートルの広さは必要という。県から移転先候補地の紹介も受けたが、崖地で災害の不安がある上に「十年ごとに契約更新」と言われ、再び立ち退きを求められる可能性があることから断念した。
 山田さんは「今後も不安なく運営することを考えると、土地は購入したい」と話す。今年夏までに適地を見つけないと、期限までの移転が間に合わないという。ただ、県からの補償額も分からず資金繰りは厳しい。協会は寄付と、適地の情報を募っている。情報提供は、協会のEメール=mail@kspca.jp=へ。(志村彰太)

県動物愛護協会の入り口。篠原園地とつながっている=いずれも横浜市港北区で


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