千葉・八街児童死傷事故が結審 男児遺族「故意的な殺人としか思えない」厳罰求める

2022年3月3日 06時53分
下校中の小学生の列にトラックが突っ込んだ事故現場=2021年6月28日、千葉県八街市 本社ヘリ「あさづる」より

下校中の小学生の列にトラックが突っ込んだ事故現場=2021年6月28日、千葉県八街市 本社ヘリ「あさづる」より

 八街市で昨年六月に児童五人を死傷させたとして、自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)罪に問われた元運転手の梅沢洋被告(61)の公判が、二日結審した。この日は亡くなった谷井勇斗君=当時(8つ)=と重傷を負った弟の両親が、被害者参加制度を利用して意見陳述。「飲酒をして事故を起こしたことは、故意的な殺人としか思えない」と述べ、被告に対する厳罰を求めた。(加藤豊大、鈴木みのり)
 「弟は砂まみれで痛い痛いと言い、勇斗はトラックの下に横たわりびくともしなかった」
 母親は、事故直後に駆け付けた現場の様子を振り返り、涙を流した。警察署では「見ない方が良い」と言われ遺体と会えなかったという。
 勇斗君は格闘技が好きで、空手を習おうとしていた。弟が小学校に入学後はより面倒見が良くなり、家ではよく一緒にテレビゲームを楽しんだ。弟は今も事態を理解できず「勇斗はいつ帰ってくるの」と尋ねるという。
 「平凡で良いから普通の五人家族で過ごしていたかった。事故は全てあなたがいけないと思うが、大切な息子を守れず自分を責めずにはいられない。生きているのがつらい」と悲痛な胸の内を明かした。
 また、父親も事故当時まで、トラック運転手として働いていたと説明。子どもらに車の写真を見せるなど仕事に誇りを持っていたが、「事故を思い出してしまう」と現在は休職を続けているという。
 意見陳述で父親は「(被告を)絶対に許せない。おれらはずっと苦しんでいる。何をしたのか考えてほしい」と訴えた。
 結審後、被害者家族一同は代理人弁護士を通じ「私たちの求める刑は法律上の上限しか考えられない。適正な判断が下されることを切望している」とのコメントを発表した。
 梅沢被告は黒色のジャケット姿で出廷。遺族の意見陳述中も終始うつむき、目の前の机上をじっと見つめていた。

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