韓国大統領に尹錫悦氏、異例の大接戦制す 日米と関係改善、連携強化へ
2022年3月10日 06時31分
【ソウル共同】9日投票の韓国大統領選は開票の結果、保守系最大野党「国民の力」の尹錫悦 前検事総長(61)が10日未明、当選を確実にした。革新系与党「共に民主党」の李在明 前京畿道 知事(57)との異例の大接戦を制した。5月10日に就任、5年ぶりに保守政権に交代する。不動産価格高騰などで文在寅 政権に失望した有権者の支持をまとめた。文政権の対北朝鮮融和政策を強く批判、日米との連携強化を図る。任期は5年。
尹氏は10日未明、ソウルで支持者らを前に演説し「偉大な国民の勝利だ」と宣言。「憲法精神、議会を尊重し(政権発足後)野党と協力して政治を行う」と述べた。李氏も敗北を認めた。
尹氏は検事総長時代、文政権による検察改革に激しく抵抗し政界に転身。今月3日に中道野党「国民の党」の安哲秀 氏(60)から候補一本化を取り付け、李氏を振り切った。
元慰安婦や元徴用工の問題で悪化した日本との関係改善に積極姿勢を見せる。日本による対韓輸出規制強化の問題を含め「包括的な解決」を目指す。対北朝鮮政策では文政権を「親北朝鮮、親中国」と批判し、北朝鮮の核ミサイル施設への先制打撃能力確保を掲げている。
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