!そなえる TOKYO (4)防災ステーション カラオケ店「変身」

2022年3月12日 06時58分

カラオケ店を防災ステーションにする意義を語る千代田社長=杉並区で

 東京メトロ丸ノ内線新高円寺駅に近いカラオケ店「アメリカ村」は、災害時に一時的に避難できる防災ステーションを目指している。水や食料のほか寝袋やカセットコンロなどを備蓄。同店を運営する「ワイルドボイス」の千代田英司社長(47)は「何かあったときに駆け込める場所になれば」と話す。
 きっかけは十一年前の東日本大震災。地震発生後、千代田社長は増え続ける帰宅困難者を目にした。すぐにスタッフや近くの飲食店と協力して、スープやお茶を配った。帰宅できない人にはカラオケの個室で休んでもらった。仙台から旅行で来ていた家族に「東京は怖いところだと思ったが、優しくしてもらって助かりました」と感謝された。カラオケ店は困っている人の力になれると感じた。
 何かしようと思いながら忙しさに追われていた時、コロナ禍が襲った。カラオケは「不要不急」とされ、休業を余儀なくされた。店を続けるためには、地域に必要とされることが大事と考え、防災ステーションの実現に着手。クラウドファンディングで約一カ月で目標の二百万円を超える支援を集めた。
 千代田社長は「防災用品を使わないことが一番だけど、災害が起きたときアメリカ村の存在を思い出してほしい」と話す。 (砂上麻子)
 =おわり

関連キーワード


おすすめ情報

TOKYO発の新着

記事一覧