「平和国家」考え続けたい

2022年3月19日 07時04分
 ロシアによるウクライナ侵攻に伴い、日本国内でも安全保障政策を巡る論議が活発になっています。その一つが米国保有の核兵器を日本に配備して日米が共同運用する「核共有」です。
 戦争放棄と戦力不保持の平和憲法を持ち、唯一の戦争被爆国である日本は、核兵器を「持たず、つくらず、持ち込ませず」という非核三原則を国是としていますから、「核共有」をすれば、戦後日本の「国のかたち」は、根本から変わってしまいます。
 東京新聞は二日付社説「非核三原則否定するな」で、核共有反対の立場から「ウクライナ侵攻に乗じた安易な核共有や軍備増強を認めるわけにはいかない。日本が核共有すれば、核軍拡競争をあおり、核攻撃の口実を与えることになる」と訴えました。
 これに対し、読者の皆さんから「今こそ憲法九条の大切さを再確認するときだ。ウクライナを支援するために軍備拡張を許してしまうことを恐れる」「非核三原則は何が何でも守らねばならない」などの意見をいただきました。
 同時に異なる意見も寄せられました。「日本も抑止力強化のために核共有すべきだ。国民の命や安全を守る観点から核共有すべきだという意見も報道してほしい」「非核三原則をかたくなに守り、考えることをやめて国民が危機にひんするのなら本末転倒だ。大半の国民は、憲法九条や非核三原則のために生きてはいない」というものです。
 私たちは反対意見にも誠実に耳を傾け、議論を尽くしたいと考えます。議論を封じることは「言論の自由」にとっての自殺行為だからです。
 自民党安全保障調査会は、「核共有」を当面採用しない方針でまとまりました。「タブー視せずに今回、素直に学んだが『違うよね』というのが今の結論」だそうです。
 議論を尽くした上で、妥当な結論に行き着いたのであれば歓迎したいと考えます。今後、高市早苗政調会長ら党幹部の独断で方針が覆ることがないか注視していきます。
 ロシアの蛮行は、どうしたら日本と世界の平和を守ることができるのか、あらためて考える機会になりました。
 「平和国家」として歩み続ける大切さを読者の皆さんに訴え、ともに考え続けることが、私たちの新聞に課せられた使命だと考えます。 (と)

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