首都東京、とにかく停電を防げ…鉄道でも節電対策 スカイツリーのライトアップ、初の終日中止

2022年3月23日 06時00分
 とにかく停電を防げー。最大震度6強を観測した福島県沖地震で発電所が停止した影響で22日、首都圏を中心に電力需給が逼迫ひっぱくし、駅の自動券売機を一部停止したり、照明の一部を消したりするなどの対策が取られた。広範囲が揺れた地震から23日で1週間。余波はいつまで続くのか。(井上靖史、砂上麻子、奥野斐、土門哲雄)

電力需給の逼迫から、節電のため夜間のライトアップを終日中止した東京スカイツリー=22日午後6時50分、東京都墨田区で

◆自動券売機が稼働半数に

 東京メトロ霞ケ関駅(千代田区)では、構内の通路の蛍光灯を一部消したり、自動券売機の稼働を半数に絞ったりしていた。
 IC乗車券にチャージしようと券売機の前に並んでいた30代の公務員女性は「こういう状況なので待つしかない。過去に大きな地震で止まったこともあるし、できる節電はやるしかない」と話した。
 一方、ビル設備の電気関連の仕事をしているという60代のパート男性は「まさか本当にここまでやらなきゃならなくなるとは」と驚いた様子。「電力会社同士で、もっと電気を融通できないものなのか。もろすぎる」と首をひねった。

節電のため電源が落とされた券売機=東京都台東区の東京メトロ上野駅で

 国土交通省によると22日午前、東京メトロやJR東日本など鉄道各社に、暖房の設定温度を下げ、使わない機器の電源を落とすなどの節電を呼び掛けた。東京メトロは、都内の利用者が多い駅を中心に対策を実施したという。JR東日本は、本社などの節電で対応した。東急電鉄も駅務室の暖房温度を20度に下げるなどした。いずれも運行本数に影響はなかった。

◆家電量販店でも

 家電量販大手のビックカメラは、首都圏約30店舗に対し、同日午前10時の営業開始から、テレビ売り場で50%を目安に電源を消し、店内温度を20度以下にするよう指示。売り場以外のバックヤードで業務に支障がない範囲で照明を削減した。広報担当者は「接客で必要な時は、その都度テレビの電源を入れるなど臨機応変に対応し、協力している」と話した。
 東京スカイツリー(墨田区)は夜間のライトアップを中止した。運営する東武タワースカイツリーによると、同日午後5時45分から翌日午前零時まで点灯予定だった。これまでライトアップの時間を短縮することはあったが、終日中止は初めてという。このほかスカイツリーのエレベーターの一部を停止した。

◆ライトアップ、各地で中止

 電力需給の逼迫を受け、東京都は22日、庁舎内の共用廊下の照明の半分を消し、空調設定を普段の20度から19度に下げた。エレベーターの運行も83基のうち約4分の1で休止し、トイレの暖房便座も停止した。ウクライナとの連帯を示すため、2月28日から国旗の青と黄色に第1本庁舎をライトアップしてきたが、22日の中止を決めた。
 庁舎周辺の庭園灯も普段は夕方からつけるが、22日は午後11時まで消灯。レインボーブリッジや東京ゲートブリッジ、隅田川に架かる橋のライトアップも中止した。
 同日午後には、小池百合子知事が都議会予算特別委員会の途中で「ここでみなさんにお願いですが」と切り出し、都民や事業者に節電を呼び掛ける一幕も。「今日はちょっと寒いが、もう1枚着るなどいろんな工夫をしながら、みんなで節電していかなければ、首都東京の電力が止まると極めて重要な問題になる」と訴えた。

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