川口市のいじめ問題 埼玉県教委と市教委、当時の校長ら2人を戒告 市教育長「深くおわび」

2022年3月24日 07時38分

元学校教育部長らの処分について説明する浜田武徳・川口市教育総務部長(右)ら=市役所で

 川口市立中学校で元生徒の男性(19)がいじめに遭い長期の不登校になった問題で、埼玉県教育委員会と市教委は二十三日、同日付で当時の校長ら二人を戒告の懲戒処分とし、当時の男性教頭ら二人を文書訓告にした。当時の市指導課長も戒告処分とする方針。また、茂呂修平市教育長は給料十分の一(一カ月)を自主返納する。(近藤統義、柏崎智子)
 処分は、元生徒側が損害賠償請求した裁判で昨年十二月に市が敗訴したことを受けて行われた。茂呂教育長は「市民の信頼を失墜させ、深くおわびする。信頼回復に全力で取り組む」とコメントを発表した。
 両教委などによると、戒告処分となったのは松崎寛幸元校長(60)と井上清之元市学校教育部長(62)。文書訓告は当時の男性教頭のほか部活顧問教諭。当時の市指導課長は市教委と県教委のどちらが処分するか調整がつかず、文部科学省の意見を聞いて今後処分を決めるという。
 市教委によると、井上元部長は二〇一六年、元生徒の不登校が三十日以上継続したのにいじめ防止対策推進法に基づく重大事態と判断せず、必要な調査や学校への指導を行わなかった。元部長は「法の理解が浅かった」と述べたという。
 また、県教委によると、松崎元校長は法に基づく調査を速やかに行わず、調査が不十分なまま保護者らとの話し合いで「けんかであり、いじめではない」との趣旨の発言をし、元生徒の登校再開に支障を及ぼした。元校長は「法律の解釈が欠如していた。もっと早急に重大事態と認めて対応すべきだった」と述べたという。
 高田直芳県教育長は「法で求められている対応が不十分であったことは遺憾。県教委としても被害生徒と保護者に深くおわびする」とコメントした。

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