ロシア「偽情報」への厳罰を拡大 親衛隊に関する情報や在外公館発信への批判も対象に 言論統制強化に躍起

2022年3月24日 20時15分
ロシアのプーチン大統領(AP)

ロシアのプーチン大統領(AP)

 ロシア下院は22日、在外公館や政府機関の信用を傷つける「偽情報」を広めた場合、最長で懲役15年を科す法案を可決した。プーチン大統領の署名を経て発効する。4日に成立した「軍に関する偽情報」の流布防止法の適用範囲を広げた形で、言論統制がさらに強まるのは必至だ。
 法案を提案した下院議員によると、処罰対象となる「偽情報」は、ウクライナで戦闘を続ける準軍事組織「国家親衛隊」や非常事態省など、正規軍関係以外にも拡大される。
 法が発効すると、当局の公式発表以外の情報を引用した報道などが取り締まり対象になる恐れがある。日本を含めロシアの在外公館の発信する情報を「デマ」だと会員制交流サイト(SNS)やデモで批判することも処罰対象となる。
 ウクライナではロシア兵の戦死者が拡大しており、プーチン政権は情報統制でロシア国内の反戦運動を抑える狙いがあるとみられる。
 捜査当局は21日、ウクライナの著名ジャーナリスト、ドミトリー・ゴルドン氏を「軍に関する偽情報を拡散した」として訴追すると発表。同氏はウクライナでのロシア軍の被害や民間人の殺害をSNSで発信しており、他のウクライナメディアをけん制する狙いとみられる。
 ロシアでも下院議員の経験があるジャーナリストらの訴追が決定。政府系テレビのニュース番組で反戦のプラカードを掲げたマリーナ・オフシャンニコワさんも罪に問われる恐れがある。

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