ロシア、作戦失敗で戦線縮小? ウクライナ東部のドンバス地域侵攻に重点移す

2022年3月26日 21時24分

25日、ロシア軍の進軍を食い止めたキエフ西部近郊の前線に向かうウクライナ軍車両=AP

  【ワルシャワ=蜘手美鶴、ワシントン=吉田通夫】ロシア軍参謀本部は25日、侵攻中のウクライナで東部ドンバス地域の支配を目指すと表明した。自軍の被害拡大を前に、ウクライナ全土の占拠が難しいと判断し、作戦目標を変更した可能性がある。
 参謀本部幹部は「ウクライナの諸都市の占領は当初より計画していない」と主張。「現在の任務はドンバス全域を『解放する』ことだ」と述べた。プーチン大統領は侵攻直前、ドンバス地域の親ロ派武装勢力の支配地域を「独立国家」として承認。ドンバス全域を「ウクライナ領ではない」として、ロシア化を進める考えを示していた。
 ロシアが今後、マリウポリへの無差別攻撃をさらに激化させる恐れがある。ロイター通信によると、米国防総省高官は25日、ロシアが隣国ジョージア(旧グルジア)の部隊を援軍に送る動きを見せていることを明らかにした。

◆首都キエフで守勢 ロシア兵の死者は1万人か

 参謀本部は「作戦の第一段階の目的をほぼ達成した」とする一方、ロシア軍人の死者が1351人に達したと公表した。ロシアは首都キエフを巡る攻防戦で守勢に回っており、米欧の国防当局は実際のロシア兵の死者は1万人に達した可能性があるとみている。
 米国防総省高官は「ロシアはインテリジェンス(情報収集)の失敗に直面していると言って差し支えない」と指摘。「ロシアはキエフなど人口密集地を占領できると自分たちを過大評価し、ウクライナ軍の抵抗を過小評価していた」と語った。
 ウクライナメディアによると、26日にキエフ郊外ではロシア軍の砲撃により大規模な停電も発生している。

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