入間市「ヤングケアラー」調査 相談相手いない/孤立無援 早期発見へ支援条例案を6月議会提案

2022年3月31日 07時08分
 入間市は、家族の世話や介護を担う子ども「ヤングケアラー」を支援する条例案を、六月市議会に提案すると発表した。市の責務や学校などに求められる役割を定め、支援対象者を早く発見することで、より細やかな公的支援を図ることなどが狙い。県は二〇二〇年三月に「県ケアラー支援条例」を制定したが、市によると「ヤング」に特化した条例は全国の自治体で初という。(武藤康弘)
 市は昨年七月、市内の小学四年〜高校二年の児童生徒と小学校の養護教諭ら計一万二十七人を対象に、ヤングケアラーの実態調査をオンラインによる無記名アンケートで実施。五千二百七十七人(52・6%)から回答を得た。
 この結果、小学生の百四十一人(5・7%)、中学生の七十九人(4・1%)、高校生の四十人(4・8%)がヤングケアラーに当たることが判明。計二百六十人のうち百人(38・5%)が「相談相手がいない」と回答し、市内小中高生の1%前後が孤立無援状態にあることが浮き彫りとなった。
 条例案ではヤングケアラーについて、高齢や障害、疾病などで援助が必要な親族などを、日常的に無償で介護、看護する十八歳未満の子どもと定義。市に対して実態の把握や必要な支援を講じること、過度な家事や家族の世話などの負担軽減、教育機会の確保のために必要な措置を講じることなどを義務付けた。
 また、学校には健康状態や生活環境などの確認、支援の必要性の把握、相談体制の整備に努めるよう求めた。地域住民の役割としては、市のヤングケアラー支援施策に「積極的に協力するよう努める」などとしている。
 市は二月上旬から一カ月間のパブリックコメントで市民の意見を集約。六月市議会(五月下旬開会)に条例案を提案し、七月からの施行を目指す。
 杉島理一郎市長は二十四日の会見で「県条例からさらに踏み込み、ヤングケアラーを見つけ出すのは市の責務。学校にはまず発見してもらい、その後は市が責任を持って対応していく」と述べた。

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