<新型コロナ>金融機関混雑 感染リスク 中小融資相談に影響

2020年4月29日 02時00分
 政府の外出自粛要請が続く中、雑談など不要不急の用件で金融機関の店舗に来店する人が増えている。窓口の混雑だけでなく新型コロナウイルスの感染も広がれば、緊急性の高い中小企業向け融資にも影響が生じかねない。各金融機関は、急用でない場合は来店を控えるよう呼び掛けている。 (森本智之)
 「入店制限でスーパーにも行けなくなったから世間話に来た」「在宅勤務で部屋を整理したら通帳が出てきた」。東京都内の信用金庫によると、これらの理由で支店を訪れる高齢者や会社員らが増えている。信金幹部は「自粛要請で在宅が増え、普段は来ない顧客の来店が目立つ」と漏らす。
 三井住友銀行によると、四月の一日当たり来店客が二月より増えた支店は全国約四百カ所の三割にのぼった。来店客が増えた店舗のほとんどは住宅地にある。
 金融機関は社会インフラとして、都市封鎖となった海外の都市でも原則的に営業継続を求められている。現在は、売り上げが急減して資金繰りに苦しむ事業者らの相談が増えている。
 各金融機関では行員に感染者が出た場合に店舗閉鎖に陥らないよう、二班制の交代勤務を取り入れているところも多い。平常時より窓口の担当者も減っているため、さらに混雑しやすい状況になっている。
 大手銀行では、待ち時間の長さに腹を立て「自分はコロナ感染者だ」と騒ぎだす客もいるなど、コロナ絡みのトラブルもたえない。熱があるのに来店した客にマスクを提供すると「差別するのか」と行員が激怒された事例もあった。
 五月からは、政府による実質的な無利子・無担保融資が民間金融機関でも受けられるようになる見込みで、金融機関は大型連休中もコロナ関連の融資業務を行う。来店客はさらに増える見通しで、全国銀行協会は二十八日、三毛兼承会長(三菱UFJ銀行頭取)が電話で会見し、ネットバンキングを利用するなどして来店を極力控えるようあらためて求めた。

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