さいたま市が20周年大型フラッグ再利用 小物類作り 障害者ら意欲

2022年4月7日 07時39分
 さいたま市が昨年の誕生二十周年を記念して作った大型フラッグを再利用し、ポシェットなど小物類に生まれ変わらせる試みが始まっている。市が発注し、制作は障害者施設が担当。オンラインストアで販売し、コロナ禍の売り上げ減少による工賃の低下を補うのが目的で、施設利用者らの意欲向上にもつながっている。(前田朋子)
 再利用されたのは、市が昨年十月に大宮駅構内に掲出した市のキャラクター「つなが竜ヌゥ」の大型フラッグ。縦五メートル、横六メートルで、仮設テントなどに使われるターポリン素材でできていた。

(左)大宮駅で昨年10月に掲示されたフラッグ (右)ポシェット(奥)とペンケース。うろこはすべてが緑色にならないよう、色の配置にも工夫がある

 小物類の制作に当たり、埼玉デザイン協議会(SADECO)の所属デザイナーが、竜のうろこをモチーフにしたポシェットやペンケースをデザイン。市障害者総合支援センターが仲介し、精神障害のある人たちが働く「やどかりの里すてあーず」(見沼区)が縫製を、聴覚など重複障害のある人が働く「春里どんぐりの家」(同)が裁断などをそれぞれ担当した。
 「すてあーず」の宗野文(そうのあや)さんによると、同事業所は布・革小物やステンドグラス制作に実績があるが、コロナ禍によるイベント中止で販売機会が激減。販売会を目標に作業に励む施設利用者の意欲が失われていただけに、今回の企画を歓迎する。
 ターポリンは初めて扱う素材だったが、利用者らは新たなチャレンジを喜び、「一度針穴を開けてしまうとやり直しできず難しい」と慎重に作業を進めた。同素材のアクセサリーやお弁当バッグの制作も検討中で、宗野さんは「使う方のことを思い浮かべながら作るのが利用者の喜びにつながります」と話す。

すてあーずで作業する利用者 (いずれも市障害者総合支援センター提供)

 商品はSADECOのオンラインストア「サデコMONOがたり」で販売。ポシェットは四千八百円、ペンケースは千五百円(いずれも税込み)で、色は「グリーン」と「カラフル」の二種を用意した。当初販売は五個ずつからのスタートだが、「入荷待ち」ボタンを押すと順次、追加生産する。

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