<新型コロナ>民間病院6月危機 「資金底つく」 コロナ以外の患者減「助成必要」 全日病会長

2020年4月24日 02時00分
 新型コロナウイルスの感染が拡大する中、約二千五百の民間病院などが加盟する全日本病院協会(全日病)の猪口雄二会長=写真=が本紙の取材に応じ、新型コロナ以外の患者の減少などで病院の経営が厳しくなっているとの認識を示した。四月分の診療報酬が支払われる六月には、運転資金が足りなくなる病院が相次ぐ恐れがあるという。 (藤川大樹)
 猪口氏は「日々状況が変わるため、正確なデータはない」と断った上で、多くの民間病院から「三月末以降、外来患者、入院患者、救急患者のいずれも減っているとの報告が寄せられている」と説明。「高齢者が外出を控えているため、けがをしたり、脳梗塞や心筋梗塞のリスクが減っているのではないか」と推測した。新型コロナの感染を恐れ、受診をためらっている可能性もあるという。
 厚生労働省の調査によると、二〇一八年度の国公立、民間などを合わせた一般病院全体の利益率は、平均でマイナス2・7%。このうち、医療法人は黒字だったが、利益率は2・8%にとどまった。
 猪口氏は「四月は入院・外来ともに患者が激減していることを考えれば、六月には多くの病院が資金ショートしてしまう」と指摘。医療従事者は感染のリスクにさらされながら治療に当たっているが、「夏の賞与はどうなるのか。このままでは現場の頑張りに報いることができない」と危機感を示した。
 厚労省は、感染者の外来や入院に対応した医療機関に診療報酬を上乗せする特例を決めたが、「患者が減っているので、診療報酬での対応は限界がある。病院経営を維持するための補助金や助成金が必要だ」と訴えた。全日病、日本医療法人協会、日本精神科病院協会、日本病院会でつくる協議会で、国への要望をまとめる方針という。

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