<新型コロナ>間隔空けて“走”快 休業・休校でランナー増 飛沫に注意

2020年4月21日 16時00分

にぎわう東京・駒沢公園で走るランナーら

 新型コロナウイルスの感染拡大で休業、休校が広がる中、屋外でランニングを始める人が増えている。健康維持のために政府も認めているが、他人の飛沫(ひまつ)には注意が必要。海外では「前方と10メートル間隔を空けて」という研究も報告されている。 (原田遼)

駒沢公園に設置された、混雑する時間帯を避けるよう呼び掛ける看板=いずれも19日

 昼下がりの駒沢オリンピック公園(東京都世田谷区、目黒区)。遊歩道は気持ち良さそうに走る老若男女であふれていた。在宅勤務にしてから毎日走っているという、近所の土方裕さん(63)は「ずっと家にいると体に悪い。屋外は『密』を避けられるし、気持ちいい」と息を切らす。ただコースは混雑気味。「飛沫感染しないだろうか」と気掛かりだ。
 国内外では飛沫を浴びないように、周囲と一・五~二メートルの「ソーシャル・ディスタンス(社会的距離)」を取る動きが広まっている。ただしこれは静止時で、オランダとベルギーの工学者による合同チームは、物体が高速で移動する際に気圧の変化から後方に生じる気流に着目。「ランニング時に飛沫を回避するには十メートルの距離を」と推計した。
 コンピューターや模型を使った実験では、静止している場合に片方の口から出た粒子はすぐに地面に落ち、一・五メートル離れた相手にはかからなかった。
 しかし時速一四・四キロで縦列に走らせると、前方ランナーから放出された粒子は気流に巻き込まれ、ほぼそのまま一・五メートル後方のランナーにかかった。この速度では四・五メートル後方にいても、前方ランナーの気流の中にいることが分かった。こうした結果から「十メートルの間隔を空けて走って」と結論。時速四キロのウオーキングでも「五メートル」を求めた。
 新体操日本代表らトップ選手を治療する「Dr・KAKUKOスポーツクリニック」の中村格子医師はこの論文を入手し、「学術誌の査読(審査)が済んでおらず、結果もあくまで物理的な側面にとどまっているが、感染回避の参考になる」と解説した。
 その上で、「横や斜めの位置関係で走れば、他人の気流から逃れ、飛沫を浴びにくい。マスクを着ければ、周囲に飛沫を飛ばさないで済む。気流や風向きに注意しながら安全に運動を楽しんで」と呼び掛けた。

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