手応えない北海道電に「懇願」 長引く泊原発の審査 規制委員長が不信感あらわ

2022年4月13日 18時43分
 原子力規制委員会の更田豊志ふけたとよし委員長は13日の定例記者会見で、再稼働に向けた審査が9年近くと長期化している泊原発3号機(北海道泊村)を巡り、北海道電力に対して「懇願」と表現して態勢強化を求めた。

審査が長引く北海道電力泊原発=2020年8月、北海道岩内町で

 泊3号機は原発の新規制基準ができた直後の2013年7月、関西、九州、四国の各電力の5原発とともに審査を申請。他は再稼働したが、地震や津波対策の北海道電の説明が不十分で終わりが見通せない。
 更田氏は12日にあった規制委の臨時会で、藤井裕社長と意見交換し、地質の専門家を社員にするなどの態勢強化を強く促した。
 会見で臨時会での発言の趣旨を問われた更田氏は「要請と呼ぶべきか、督促と呼ぶべきか、懇願と呼ぶべきか」と前置きし、「泊の審査チームを延々と抱え続けるわけにはいかない」と説明。北海道電について「いつも『ええ、頑張ります』と言われる。がっちりとした手応えはなかった」と不信感をあらわにした。
 地質の審査は途中までは順調だったが、議論終盤の17年11月、北海道電が活断層を否定する根拠としていた火山灰層が土地の改変でなくなっていることが判明。振り出しに戻った経緯がある。
 更田氏は臨時会で、社長ら北海道電幹部に「安全の追究に妥協は許されない。終盤で浮上する論点を後出しじゃんけんと言われる筋合いはない」と話す場面もあった。(小野沢健太)

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