福島第一原発の処理水放出に向けた審査終わる、規制委が5月に意見公募

2022年4月15日 18時55分
 原子力規制委員会は15日、東京電力が申請した福島第一原発の汚染水を浄化処理した後の水を海洋放出する実施計画の審査会合を開き、東電側の説明を了承した。審査会合での議論は終わり、規制委は5月中に審査内容をまとめた審査書案を作成し、認可に向けた手続きに入る。
 東電は昨年12月、設備の設計や放出方法、放出後の環境や人への影響などをまとめた実施計画の審査を規制委に申請。これまでに15回の審査会合を重ね、計画内容に大きな変更はないまま議論が終わった。
 規制委は審査書案をまとめた後、国民から30日間意見を公募(パブリックコメント)し、認可を判断する。実施計画の審査は通常、議論は非公開で国民からの意見公募も実施しないが、異例の対応を取った。
 海洋放出に伴い東電が新設する海底トンネルなどの着工には立地自治体の福島県と大熊町、双葉町の了解が必要で、3自治体は規制委の認可後に判断する。東電は6月着工の計画を示していたが、遅れる可能性が出てきた。
 東電の計画では、主に放射性物質トリチウムが残る処理水を大量の海水で薄め、トリチウム濃度を国の排出基準の40分の1未満にし、海底トンネルを通じて沖合約1キロへ放出。開始時期は2023年春ごろとしている。(小野沢健太)

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