偏見や差別意識あぶり出す グループホーム反対運動を3市で取材 横浜などで上映へ

2022年4月17日 07時04分
 社会問題のドキュメンタリー映画を手掛ける「映像グループ ローポジション」(横浜市中区)の飯田基晴監督=写真=は、精神障害者グループホーム(GH)の建設反対運動に迫った作品「不安の正体 精神障害者グループホームと地域」(六十五分)を制作した。各地で上映会が企画され、飯田監督は「人権啓発に作品を使ってほしい」と話している。(志村彰太)
 ローポジションは、災害や格差、ブラック企業などにも鋭く切り込むことで知られる。今作は、横浜市、川崎市、東京都町田市の三カ所のGHを主に二〇一九年に取材した。「建設反対」ののぼり旗が立ち、開設が遅れる現場。GHの職員は「説明会をやればやるほど反対が盛り上がる」と漏らす。住民説明会では「大声を出すんじゃないの」「何が起きるか分からない」「非常に怖い」「土地の価値が下がる」などの意見が飛び交う。
 作品はこうした「不安」が実は根拠のない偏見や誤解に過ぎないことを統計や専門家の見解から明らかにし、反対運動の背景にある精神障害者への偏見や差別意識をあぶり出す。GH側は「まずGHの運営状況を見てほしい」と訴えている。
 飯田監督は作品内のナレーションで「撮影を通じて怖いことが二つあった。精神障害のある人のことではない。その人たちを傷つけること、地域に残る偏見だ」と指摘する。
 取材には「反対運動には納得のいかない言い分が多い。精神障害にはさまざまな症状があり、急性期の大変な時のイメージを持っているのではないか」と語った。
 DVDは個人用三千八百五十円、団体用(上映会の許諾付き)一万六千五百円で販売中。授業で使う大学教員のほか、自主上映会の開催用に購入する人もいるという。
 二十二日午後六時半から相模原南市民ホール(相模原市南区)、二十四日午後二時十分から「かけはし都筑」(横浜市都筑区)、五月七日午後一時半からは「みどりアートパーク」(横浜市緑区)で上映会がある。詳細は「不安の正体」のフェイスブックページで告知している。

「不安の正体 精神障害者グループホームと地域」のワンシーン(飯田監督提供)

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