「横浜発祥サンマー麺」カップ麺売り上げ過去最高に コロナ禍巣ごもり需要背景に140万食

2022年4月21日 07時01分

サンマー麺の売れ行き好調を喜ぶ(右から)矢部さん、金沢さん、久保田さんら=横浜市中区で

 神奈川県内ではおなじみのサンマーメンを忠実に再現したカップ麺「横浜発祥サンマー麺」が、コロナ禍の巣ごもり需要も背景に販売数を伸ばしている。製造するヤマダイ(茨城県八千代町)によると、二〇二一年度は前年度比20%増の百四十万食で、過去最高となった。商品開発に協力した県中華料理業生活衛生同業組合(横浜市神奈川区)の金沢松夫理事長(75)は「組合としても大変喜ばしい」と声を弾ませる。(吉岡潤)
 同組合員でつくる「かながわサンマー麺の会」によると、サンマーメンは同市中区の中華料理店が発祥とされる。モヤシなどの野菜や肉を炒め、あんでとろみをつけて麺に載せる。「新鮮でシャキシャキした」という意味の「生(サン)」と、「上に載せる」という意味の「馬(マー)」から「生馬麺」と名付けられたとする説があるという。
 逗子市出身で小さい頃からサンマーメンに親しんでいた同社企画担当の矢部達朗さん(43)が、カップ麺のご当地シリーズの一つとして着目。同会の料理人らに協力を仰ぎ、〇九年から一年かけて開発した。
 現在、同会代表を務める久保田角男さん(72)は「彩り豊かに野菜のシャキシャキ感を出し、私たちが作っているのと同じコクのあるしょうゆ味にしてほしいと注文した」と振り返る。具材には五色の野菜や肉をそろえ、食感を大切にするため、モヤシやニンジンを生タイプにした。
 新商品が出てはすぐに消える激戦のカップ麺業界。横浜発祥サンマー麺は改良を重ねて生き残り、一〇年六月の発売以来、累計千百万食を突破した。久保田さんは「本物の味」と太鼓判を押す。他社がサンマーメンを商品化したこともあったが、矢部さんは「今はうちだけ」と胸を張る。

横浜発祥サンマー麺(ヤマダイ提供)

 コロナ禍で同社のカップ麺の販売数は全体で一割増えた。その中でも他の商品に比べ、サンマー麺の伸び率は高い。「旅行ができない中、特に横浜は行ってみたい、行ったつもりで食べてみようということでは」と矢部さんはみている。
 サンマーメンは三月、地域で世代を超えて受け継がれる食文化を認定する文化庁の新制度「100年フード」に、県内で小田原蒲鉾(かまぼこ)とともに選ばれた。久保田さんは「県外へ行くと『サンマの味がするのか』と言われる。カップ麺を通じてサンマーメンの名が全国区になれば」と期待している。
 スーパーやコンビニなどで販売、二百四十二円。

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