遠隔ではなく「人が作業」と東電が訂正 落下リスクある汚染配管をロープで固定 福島第一原発

2022年4月21日 18時40分
 東京電力は21日、福島第一原発(福島県大熊町、双葉町)の1、2号機間にある放射性物質で汚染された配管の落下を防ぐため、現場に作業員が入りワイヤロープで固定したことを明らかにした。本社の広報担当者は20日の取材に「全て遠隔操作で実施」と説明していたが、訂正した。現場の広報担当者の思い込みが原因だという。

9割切って作業が中断し、地震で切れ落ちて折れて垂れ下がる可能性がある配管=東京電力福島第一原発で(東電提供)

 汚染配管の撤去は作業員の被ばくを避けるため、遠隔操作の装置を使って進めている。福島第一廃炉推進カンパニーの小野明最高責任者は作業員が現場に行くことを「基本的に想定していない」と述べていた。ところが昨年8月以降、トラブル対応で現場に作業員が入ったのは2度目となり、今回の工法が適切なのか見直しを迫られている。
 東電は、複数回の切断トラブルでもろくなった直径30センチの配管が、地震などで切れ落ちる恐れがあると判断。20日に作業員9人が配管近くへ行き、クレーンでつるされたロープを別の太い配管とその土台に結んで固定した。作業は約2時間で、最大被ばく線量は0.8ミリシーベルト。作業員の年間被ばく限度は50ミリシーベルトと法令で定められている。
 現場は、福島第一原発の屋外としては最も汚染された場所。配管と排気筒の接続部の表面線量は毎時4000ミリシーベルトと、人が数時間とどまれば確実に死ぬ。
 東電は計135メートルの配管を26分割して撤去する。これまで切断を3回試みたが全て失敗しており、作業再開も見通せない。(小野沢健太)

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