ウクライナ避難民の生活支援 古河市が同国出身の山形ナタリアさんに依頼 通訳や医療相談担う

2022年4月22日 07時13分

ウクライナ支援協力員に就任した山形ナタリアさん=古河市役所総和庁舎で

 古河市は、ロシアによる侵攻が続くウクライナからの避難民の生活支援を、同国出身で市内在勤の山形ナタリアさん(45)=栃木県小山市=に依頼した。「ウクライナ支援協力員」として、通訳や生活状況の聞き取りなどに当たってもらう。山形さんは「私が日本に来た時も言葉が理解できず不安だった。避難民のために何ができるかを考え、生活のサポートをしたい」と話している。(出来田敬司)
 山形さんは十九日、市総和庁舎で針谷力市長から協力員に任命された。
 山形さんは、親ロシア派武装勢力が実効支配する東部ドンバス地方・ルガンスク州のアルチェフスク出身。二〇〇六年以降、観光やビジネスなどでたびたび来日し、一五年に日本人男性と結婚した。祖国では看護師の経験があり、今は夫が経営する古河市内の調剤薬局で働いている。
 故郷に住む山形さんの父は幸いにも無事。高齢のため避難できないが、ほぼ毎日連絡を取り合っているという。祖国の状況については、「(ロシアとウクライナの)どっちが悪いか分からない。私は困っている人のことだけ考え、手助けしたい」との立場だ。
 今回の支援依頼は今月六日、山形さん側から市に働き掛けたのがきっかけ。避難民受け入れの具体策を検討していた市は、山形さんにウクライナ語やロシア語と日本語の通訳のほか、看護師や薬局勤務の経験を生かして投薬など医療に関する相談対応も担ってもらうことにした。
 針谷市長は「意思の疎通には音声翻訳機もあるが、お互いに顔を見合わせて協力する態勢を取りたい」と、山形さんの働きに期待している。
 市は山形さんの協力員任命と併せて、市営住宅の提供や民間賃貸マンションの確保▽テレビや冷蔵庫など生活必需品の提供−といった支援策も発表。市内の避難民への寄付を目的としたふるさと納税の受け付けも始めた。

◆郷土料理 売り上げ一部を人道支援に 八千代の温浴施設

「八千代産野菜のボルシチ」(左)と「キエフ風チキンカツ弁当」をPRする松沢章さん=八千代町で

 ロシアの侵攻を受けるウクライナを食で支援しようと、八千代町の温浴施設「八千代グリーンビレッジ憩遊館(けいゆうかん)」は22日、地元産の農産物を使ったウクライナ料理の提供を始める。売り上げの一部は、日赤を通じてウクライナの人道支援に充ててもらう。
 料理は「八千代産野菜のボルシチ」(1000円)と「キエフ風チキンカツ弁当」(700円)の2種。
 ボルシチは、ビーツを使ったウクライナの伝統的な煮込み料理。八千代産のキャベツやアスパラガスに、ソーセージやベーコンなどを添える。酸味を抑えた日本人好みの味付けだ。
 弁当のチキンカツは、鶏胸肉にハーブバターを詰めた首都キーウ(キエフ)の郷土料理。カツの中から濃厚なバターがあふれ出る。容器に詰められており、テイクアウトもできる。
 憩遊館の運営責任者、松沢章さん(44)は「ウクライナ人を助けたいとの気持ちでメニューを思い立った。手間暇掛けた逸品なので、ぜひ味わってほしい」と呼び掛けている。
 提供時間は午前11時〜午後2時(金、土、日曜と祝日は午後8時まで)。問い合わせは憩遊館=電0296(48)4126=へ。(出来田敬司)

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