河井前法相 県議関係者へ数十万円渡す 案里氏の参院選公示前

2020年3月31日 02時00分
 自民党の河井案里参院議員(46)=広島選挙区=の陣営による公選法違反(買収)事件で、夫の克行前法相(57)=自民、衆院広島3区=が案里氏が初当選した参院選の公示約三カ月前の昨年四月ごろ、現金数十万円を自民系会派の広島県議のスタッフに手渡していたことが三十日、分かった。県議が取材に証言した。
 関係者によると、広島地検は多数の地元議員や克行氏の後援会幹部、広島県三原市の天満祥典市長らを一斉聴取している。河井夫妻側が幅広く金を配り、票の取りまとめを依頼した可能性があるとみて捜査しているもようだ。議員らから携帯電話の提出を受けてデータを解析し、参院選前の行動を確認している。天満市長は取材に対し、現金を受け取ったかどうかについて「答えられない」と述べた。
 県議によると、自身が出馬した広島県議選(昨年三月二十九日告示、四月七日投開票)の選挙期間中、克行氏が県議の事務所で陣営スタッフに数十万円入りの封筒を渡した。県議は選挙が終わった後、このスタッフから報告を受け、返した方がいいと伝えたという。県議は地検の聴取を受け、こうした経緯を説明した。
 政治資金規正法は政治団体間の寄付を、領収書の発行や政治資金収支報告書への記載などを条件に認めている。だが県議によると、陣営スタッフが現金を受け取った際、領収書は出していないとみられる。
 案里氏は県議選告示前の昨年三月十三日、参院選広島選挙区で二議席独占を狙う自民党の二人目の候補として公認されていた。公選法は政治家が有権者に金品を与え、投票や選挙運動を依頼することを買収行為として禁じている。
 広島地検は聴取対象の議員らに対し、金の授受の有無や経緯に加え、どのような趣旨の金と認識していたのか、受け取った場合は収支報告書に記載したのか確認しているとみられる。

◆案里氏 救急搬送

 自民党の河井案里参院議員が二十八日に体調を崩し、東京都内の病院に救急搬送されたことが三十日、関係者への取材で分かった。症状は重くないとみられる。関係者によると、都内の議員宿舎から二十八日午後に搬送された。当時、飲酒していたという。
 自民党の河井克行前法相は三十日、末松信介参院国対委員長に電話し、妻の案里氏が発熱のため国会にしばらく登院できなくなったと伝えた。末松氏が記者団に明らかにした。案里氏は公設秘書が起訴された後も、議員活動を続ける意向を党幹部に話している。ただ、二十七日の参院本会議は体調不良を理由に欠席した。

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