<新型コロナ>鼻経由手術、延期や中止 感染防止のため東大、京大病院検討

2020年3月30日 02時00分
 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、東京大や京都大の付属病院などが、四月にも耳鼻咽喉科や、脳外科で鼻から器具を入れる手術を、延期や中止とする方向で検討していることが二十九日、医療関係者への取材で分かった。がんなどの悪性腫瘍や緊急性があるケースは例外とする。同様の対応が各地の医療機関に広がる可能性がある。
 医療現場でのほかの患者への感染や、手術数を減らしてリスクを下げ、医師、看護師の感染拡大による医療崩壊を防ぐ狙い。同様の目的で医療機関への受診患者の殺到を抑えようと、耳鼻咽喉科では、症状に応じ自宅療養を促す動きも始まった。
 日本脳神経外科学会は今月、鼻から内視鏡などの器具を入れる脳の手術では、手術室にウイルスが飛び散る危険性を警告。日本消化器内視鏡学会も、患者の鼻水やたんから出た微粒子「エーロゾル」で、医療従事者の感染の恐れがあるとして、緊急性のない検査や治療の延期を求めている。
 欧米では、脳外科や耳鼻咽喉科で鼻からアプローチする手術を停止する動きが広がっており、呼応した形だ。緊急性の判断を巡り、患者と医療機関に混乱が起きる懸念もあり、実務的な対応方法の検討を急ぐ。
 患者数の抑制を巡っては、日本耳鼻咽喉科学会が、新型コロナウイルスで嗅覚や味覚の異常が出る可能性が浮上していることを踏まえ「においや味の異常を感じても、ほかの症状がなければ二週間は、医療機関への受診を避け、自宅療養とし、それ以上続いた場合に受診してほしい」との指針を近く公表する。
 専門家によると、嗅覚や味覚に異常があった場合の新型コロナウイルスの治療法は確立していない。新型コロナウイルスと無関係で自然治癒も多い。自宅療養をする際は、家族との接触を避け、マスクの着用や換気に加え、タオルを共有せず、ごみ袋も口を縛って出すなどの対応が必要だ。

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