サッカー関東リーグ南葛SCは街全体がサポーター 目指せJリーグ昇格! 葛飾がアシスト

2022年4月25日 07時05分

「キャプテン翼」の登場人物の絵馬を作った亀有香取神社の唐松範夫宮司。後ろの絵馬掛けはサッカーゴールの形=いずれも葛飾区で

 サッカーの関東1部リーグが今月開幕し、葛飾区からJリーグ入りを目指す「南葛SC」の活躍に地元の期待が高まっている。世界的な人気漫画「キャプテン翼」の作者・高橋陽一さん=同区出身=がオーナー兼代表を務め、今季は元日本代表も加入し、注目度は過去最高。地元の神社や飲食店はキャプテン翼や所属選手に絡むグッズやイベント企画で、盛り上げを図っている。
 「最近は南葛のサポーターのお参りが増えている。(作品に絡む)もともとの知名度に、実力とサポーター数が追いついてきている」。亀有香取神社の宮司・唐松範夫さん(45)はそう実感する。健脚の神をまつる同神社をチームが必勝祈願で訪れたのを機に、二〇一五年から作品の主人公・大空翼とライバルの日向小次郎を描いた絵馬を置いている。

 (高橋陽一さん画・南葛SC提供)

 境内にあるサッカーゴール形の絵馬掛けを眺めると、「南葛SCが昇格しますように」と書かれたものも。唐松さんは「Jリーグを目指すには地域の協力も必要。うちでできるのは、応援とチームを認知してもらうこと」と、絵馬のリニューアルも検討している。
 今季はMF稲本潤一選手や同今野泰幸選手ら元日本代表四人が加わり、話題に。だが、地元が注目するのは全国的知名度を誇る選手だけではない。もともとの所属選手らとも交流を深め、熱心に声援を送る。
 選手たちが通っているベーカリー兼カフェ「カフェ マルガパーネ」(同区小菅)では、選手とのコラボパンを販売する。現在店頭にあるのは、二一年秋、DF梶塚大哉選手が提案した「胡桃(くるみ)レーズンパン」。小麦ブランやレーズン、クルミを練り込んでいる。

梶塚大哉選手が提案した「カフェ マルガパーネ」の胡桃レーズンパン

 当初は限定販売の予定だったが、リピーターやファンが来店するなど好評で、レギュラー商品に。チームを応援して地域も盛り上げようと、現在は他の選手と第二弾、第三弾のコラボ商品を企画中だ。運営会社「ミヨシファクトリー」の倉持邦人社長(56)は「これから南葛SCは羽ばたいていく時期。活躍を楽しみにしている」とエールを送る。
 同区四つ木のカフェ「スクラッチ コーヒー」では、アーティストとしても活動するFW能登正人選手が常連。その縁で、店内で絵画作品をつくるワークショップを開き、他の選手が一日店長を務めることも。

葛飾区四つ木の「スクラッチ コーヒー」でのアートワークショップで子どもと交流する能登正人選手(右)=同店提供

 店長の哲也さん(41)は「南葛SCは地域密着のチームなので、ファンが選手と交流できる機会を提供していきたい。昇格をめざして活躍してほしい」と力を込める。
 同区立石や四つ木にはキャプテン翼の登場人物の銅像が九カ所に設置されており、区はマップを制作して役所や京成線四ツ木駅などで配布。葛飾を訪れたチームのファンや観客も散策が楽しめるようにしている。
 十日に区奥戸総合スポーツセンターであった試合には、異例の多さという約千五百人の観客が駆け付けた。南葛SCの広報担当者は「地元では、選手がチームのポスターを持って行くたびに応援していると声を掛けてくれ、心強い。Jリーグ昇格に向けた一歩となるシーズンにしたい」と意気込む。
 文と写真・太田理英子
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