郵政3社長 あす辞任表明 3カ月業務停止 引責不可避

2019年12月26日 02時00分
 かんぽ生命保険と日本郵便の保険不正販売問題で、親会社である日本郵政の長門正貢社長(71)、かんぽ生命の植平光彦社長(63)、日本郵便の横山邦男社長(63)のグループ三首脳が引責辞任する意向を固めたことが二十五日、分かった。厳しい行政処分を受ける経営責任を総退陣で明確にする。二十七日に記者会見して表明する方向で調整している。後任の日本郵政社長には増田寛也元総務相(68)ら複数候補が浮上していることも判明した。筆頭株主の政府が検討を続けている。
 総務事務次官を事実上更迭された鈴木茂樹氏から、行政処分案の検討状況を聞き出していた元総務次官の鈴木康雄・日本郵政上級副社長(69)も辞任する方向となった。日本郵政は取締役候補を選ぶ指名委員会と取締役会を二十七日に開く。政府の意向を踏まえ、人事を決定する。
 一方、金融庁は二十五日、かんぽ生命と日本郵便に対し、三カ月間の一部業務停止命令を二十七日に出す方針を固めた。新規の保険販売を対象とする。二十五日に両社に行政処分の内容を通告した。総務省は日本郵政と日本郵便に業務改善を命じる方向だ。
 増田氏は旧建設省(現国土交通省)出身。岩手県知事を経て、二〇〇七年八月に発足した第一次安倍改造内閣で日本郵政を監督する総務相に就任し、福田内閣の〇八年九月まで務めた。
 日本郵政の社長候補には大手銀行グループの社長経験者も取りざたされているほか、郵政グループ内部からの昇格の可能性も残る。自民党の有力議員は二十五日、共同通信の取材に「(候補は増田氏を含め)三人いる。まだ決まっていないようだ」と述べた。
 植平、横山両氏の後任は旧郵政省(現総務省)出身幹部の内部昇格が検討されている。かんぽ生命の新社長に千田哲也副社長(59)、日本郵便の新社長に日本郵政の衣川和秀専務執行役(62)がそれぞれ浮上している。
 特別調査委員会が十八日公表した報告書によると、一八年度までの五年間で顧客に不利益を与えた可能性のある約十八万三千件のうち、法令や社内規則に違反した疑いが一万二千八百三十六件あった。調査は終わっていないため、違反の疑いがさらに増える可能性がある。

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