<女性に力を>「Yesなき性行為、犯罪に」 刑法明記目指し、伊藤詩織さんらアニメ動画

2020年3月27日 16時00分

動画制作の打ち合わせをする伊藤詩織さん(右)ら4人のメンバー=東京都内で(Yuta Okamura/Hanashi Films提供)

 自らの性暴力被害を訴え、性被害をなくす活動に取り組むジャーナリストの伊藤詩織さん(30)ら女性4人が、日本の刑法の性犯罪規定に性的同意(性行為での同意)を盛り込むことを呼びかけるアニメーション動画をつくり、インターネットで公開している。今年は3年前に改正された刑法の見直しを検討する年。伊藤さんは「見直しの後押しにつながれば」と話している。 (小林由比)
 「YesはYes NoはNo」と題した動画は約一分半。性的同意の重要性などを分かりやすく伝える内容で、「みなさん知っていますか?」との問いかけで始まる。
 「一緒に車に乗ったり、一緒に食事をしたり、お酒を飲んだり、手をつないだり、キスをしたり、そしてどんな服を着ていたって。どれも性的同意ではありません」
 相手が性行為に同意できる年齢に達していない場合や、上司と部下など「No」と言えない対等でない関係性、酩酊(めいてい)状態などであれば、レイプ(不同意性交)であることも説明する。
 同意の有無にかかわらず性行為をしたら犯罪となる年齢が英国では十六歳なのに対し、日本は十三歳と低いことも紹介。海外では同意のない性交は犯罪とするのが潮流だが、日本の刑法は相手による「暴行・脅迫」などを証明できなければ犯罪とならない実情も伝える。
 伊藤さんは元TBS記者からの性暴力を訴えたが、刑事事件は不起訴に。一方で、民事訴訟では昨年十二月、東京地裁で「合意なき性行為」と認定され、勝訴した。「刑法に性的同意が明記されている国だったら、刑事事件の結果も違ったのでは」と指摘する。
 日ごろドキュメンタリーやニュース映像を手掛ける伊藤さんは「子どもにも分かるような発信をしたい」と、二年ほど前から動画企画を温めてきた。漫画家の小林エリカさん(42)やミュージシャンの寺尾紗穂さん(38)、イラストレーターふるやまなつみさん(31)の三人も参加した。
 小林さんは「性的同意、という当たり前で大切なことを、自分事として考えてもらえるよう絵を考えた。知ったり、話したりするきっかけになったらうれしい」。伊藤さんは「今後、基本的な性の話、相手を敬う関係性とは何かなど、親子で学べる動画をシリーズ化したい」と話している。
 動画投稿サイトYouTubeで「YesはYes」と検索。

「YesはYes NoはNo」の一場面

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