知床観光船事故「人ごとではない」 千葉県内の同業者にも衝撃

2022年4月26日 07時49分

千葉港周辺を周遊する観光船=千葉市中央区で

 北海道・知床半島沖のオホーツク海で県内在住者を含む乗客乗員二十六人が乗った観光船「KAZU Ι(カズワン)」が浸水し、消息を絶った遭難事故。二十五日、海のレジャーが盛んな千葉県内でも同業者から「人ごとではない」「安全の徹底を」といった声が聞かれた。(中谷秀樹)
 「あまりにも大きな事故。人ごとと思えない」。日蓮にちなむ伝説がある鴨川市沖で、天然マダイの群れを船上から見られることで人気の「鯛(たい)の浦遊覧船」を運航する小湊妙の浦遊覧船協業組合の石渡千速専務理事(53)は、事故の一報に衝撃を受けた。約五十人乗り遊覧船の船長も務める経験から「うちの周遊コースは、岩礁地帯がある岸から離れないので、一つ間違えれば自分たちにもそのまま当てはまる事故」と直感したという。二十四日朝に従業者を集めて安全運航の徹底を求める訓示をした。
 石渡さんは「観光船は赤ちゃんから高齢者までいろんな人が乗る。改めて気を付けないといけないし、一刻も早い救助を願っている」。今後、管轄の勝浦海上保安署から安全指導を受け、対策強化や見直しを図るという。
 一方、千葉港を巡る観光船を運航する千葉ポートサービス(千葉市中央区)は約二百八十人乗りの観光船を運航する。二十五日午前に出港した船の客は五組十三人にとどまった。関係者は「いつもの平日より少ない。事故の影響も多少あるのでは」と口にした。
 同社によると、風速一〇メートルを超え、特に南風が強く港湾内に波が入り込む場合は運航中止にするケースもある。親子四人で乗船した四街道市の女性(39)は「安全だと信用しているから利用する。北海道の事故は会社側にも問題があると感じた。今後、知らない旅先で船に乗る時は過去に事故を起こしていないか調べるかもしれない」と話した。

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