チームで薬づくり・池田伸也さん、横溝敦志さん 「新ルルAゴールドDXα」

2022年4月26日 07時37分
 知名度の高い錠剤の風邪薬「ルル」は誕生して70年を超える。苦い粉末や液体などの薬が一般的だった時代、ほんのりとした甘みをコーティングした糖衣錠で確立させた「大人1回3錠服用」は、発売当初から今日まで続いている。
 薬づくりは、形状やブランド戦略を検討し、どのような製品に仕立てるかを考える開発職と、それに基づき研究を積み重ねて製剤を具体化していく研究職のチームプレーに支えられている。
 ルルシリーズに長年携わる第一三共ヘルスケアの製剤研究担当・池田伸也さん(43)=写真(右)=と開発担当・横溝敦志さん(45)=同(左)=に話を聞いた。
 「市販薬は、開発から市場に出るまで、5〜10年ぐらいかかります。根気のいる仕事です」と池田さん。
 「配合する成分量が増えても、飲みやすい大きさを70年間堅持しています」と横溝さん。
 2人が関わり昨年発売された「新ルルAゴールドDXα」は、12歳未満は服用不可だった従来品を、7歳からでも飲めるようにした。10年ぶりのリニューアルだ。
 「子どもも飲める有効成分を配合させて糖衣錠にするには、いくつもの課題がありました」と振り返る。
 糖衣錠の製造は自動化されているが、外側の糖衣層の成分や粘度などのわずかな違いが品質に影響するため、処方を確立し、自動化まで進めるには高い技術が求められたという。
 「製剤の実験中は、錠剤の形に問題はないか、いつもと違う音はしていないかなど、機械に寄り添い目や耳で確認し、膨大な時間を費やしました」と池田さん。
 「先代の技術を継承しながら製品価値を高めるため、さまざまなハードルを乗り越えてきました。一方で薬の見た目や、3錠服用のスタイルは変えていません。ブランドコンセプト維持の使命感に裏打ちされたものです」と2人は声をそろえる。
 人生100年といわれる時代になり、薬の世話になる機会はますます増えていくかもしれない。ルル開発の歩みも、とどまることなく前進していくことだろう。 (新井すずみ)

◆ここがポイント

「1回3錠」70年変わらず 薬づくりはチームプレー 飲みやすい糖衣錠を堅持

 60錠、1870円。風邪の11の諸症状に。指定第2類医薬品。1回:成人(15歳以上)3錠、11歳以上15歳未満2錠。今回新しく7歳以上11歳未満は1錠に。(電)第一三共ヘルスケア(問)0120・337・336


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