小さな字がびっしり、これで読める?意見と回答で全く同じ文章も 東電が「処理水」意見への回答公表

2022年4月28日 21時32分
 東京電力は28日、福島第一原発(福島県大熊町、双葉町)の汚染水を浄化処理後の水の海洋放出計画に対する意見公募の結果を、同社ウェブサイトの「処理水ポータルサイト」に公開した。印刷するとA4判で10枚に、小さな字でびっしりと寄せられた意見と回答を記載。目を凝らさないと読むのに苦労する形式で、放出に理解を得るのに消極的な姿勢を象徴している。

東京電力が公表した意見と回答。小さな字でびっしりと書かれている

 東電の広報担当者は取材に「見づらい面はあるので、見やすくなるよう修正する方向で考えている」と回答した。
 東電は昨年11月、浄化処理では取り除けない放射性物質トリチウムを主に含む処理水を海洋放出することの環境や人への影響予測をまとめた。「影響は極めて軽微」とした内容について、インターネットで1カ月間、国内外から意見を募った結果、414件が集まり、今回136項目に分けて回答した。
 放出反対を訴えるものや、処理水のタンク保管継続など放出以外の選択肢を検討すべきだとする意見が多くあったが、東電は「政府方針に示された海洋放出を着実に実施する必要がある」などと回答している。
 また意見と回答が全く同じ文章の部分があり、社内で十分にチェックされた形跡がなかった。東電は本紙の指摘を受け、28日夜に修正した。(小川慎一、小野沢健太)

意見と回答が全く同じ文章の部分もあった

隣り合う「ご意見要約」と「当社ご回答」に載っていた同一の文章 2022年2月15日に開催された原子力規制庁の「ALPS処理水の処分に係る実施計画に関する審査会合」において詳細にご説明しておりますが,事故前に核分裂生成物および放射化生成物として生成されるものの量を評価し,これらの放射性物質が建屋滞留水に移行していることを踏まえて,過去の建屋滞留水の分析結果および廃止措置や埋設施設に関する研究,その他文献から滞留水への移行評価を行います。その結果から,ALPS処理水の測定対象核種を再選定し,測定する方向で検討しております。

東電が4月28日夜に修正した「ご意見要約」部分


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