見る見る伸びるミールキット市場 巣ごもり需要も追い風に<まちビズ最前線>

2022年5月8日 06時00分
 共働き世帯の増加や新型コロナウイルス禍で自炊の機会が増えたことを受け、食材と調味料がセットになった「ミールキット(料理キット)」の販売が好調だ。調理時間を短くする「時短」を実現しながら料理が完成した時の満足感も得られる点が、人気の理由になっている。(木村留美)

ハローフレッシュ・ジャパンの発表会でキットを調理しながら説明する担当者=千代田区で

◆ドイツ企業も参入

 「東京など都市部には共働きで忙しい家庭が多い。短時間で作れるおいしい料理を楽しんでもらいたい」
 4月から日本でミールキット宅配サービスに乗り出したドイツの「ハローフレッシュ・ジャパン」(港区)。千代田区での発表会で、ウォン・ジョン最高経営責任者(CEO)は日本での普及に自信を見せた。

日本のミールキット市場に参入したハローフレッシュ・ジャパンのウォン・ジョンCEO(中央)

 既に16カ国でサービスを展開。日本ではなじみがない海外の人気メニューを日本人向けにアレンジするなど、豊富なメニューを強みにしたい考えだ。

ハローフレッシュ・ジャパンが販売するミールキットで作られたシェパードパイ(手前)=千代田区で

◆おしゃれな一品

 発表会の試食で提供されたのは、イギリス料理の「シェパードパイ」。実際に食べてみると、ローズマリーの香りが特徴的で、白ワインに合いそうだった。同社のサービスの利用者からは「簡単におしゃれな一品を作ることができた」などの感想が寄せられているという。価格は2人前・3食分で5190円(送料330円)。

無印良品で販売するミールキット。2021年5月の発売以降、売り上げは好調という

 ミールキットには、既に野菜がカットされているなど下ごしらえが済んだ状態や、フライパンなどで温めるだけの商品などさまざまなタイプがあり、調理時間は10~30分が目安。無印良品を展開する良品計画(豊島区)やイオンなど国内大手も参入している。

オイシックス・ラ・大地で販売するミールキット

 2013年からミールキットを販売する食品宅配サービスのオイシックス・ラ・大地(品川区)では、19年6月末に約12万人だった「キットコース」の会員数が、21年12月末には約80%増の約21万7000人に。広報担当者は「自宅で調理をする機会が増え、料理の負担感が増した人のニーズの高まりも人気の要因の一つでは」と話した。

◆2024年度に1900億円規模に

 日本能率協会総合研究所(港区)のリポートによると、コロナ禍の影響を含まない20年の市場予測でも、18年度に千数百億円程度だったミールキットの市場規模は21年度には1600億円に、24年度に1900億円に拡大すると見込まれていた。コロナ禍の巣ごもり需要が加わり、市場規模は一段と拡大しそうだ。

おすすめ情報

東京けいざいの新着

記事一覧