弁当盛り付けで障害者を雇用する「源八」 作業を細分化して分担 「できる」自信に<都の企業とSDGs>

2022年5月8日 06時00分
 横浜市都筑区の市営地下鉄仲町台駅近くで居酒屋を営む「源八」は、障害者の就労支援施設をつくり、近隣オフィスに配達する日替わり弁当の盛り付け作業を委託している。代表の斉藤俊文さん(52)は「障害のある人たちのやりがいや自信の一助になれば」と語る。(石川修巳)

「障害者が得意を生かせる選択肢を増やしたい」と語る源八代表の斉藤俊文さん=横浜市都筑区で

◆就労支援施設を設立

 源八は居酒屋のほかに、川崎市の多摩、宮前両区役所内で食堂を運営。障害者の就労支援施設「なかまちの里」を設立したのは2019年、居酒屋の開業20周年の節目だった。
 この施設は「就労継続支援A型」で、障害者と雇用契約を結んで最低賃金を保証する。現在は身体や精神、知的障害などのある20~60代の男女11人が、隣接の居酒屋で調理された料理を容器に盛り付けている。

◆ポイントは適材適所

 1日につくる弁当は300~350個。昼食に間に合わせるためスピードも問われる。「ポイントは適材適所。作業工程を細分化して、得意・不得意を踏まえて分担する。自分でできるって、すごく大きな自信になるんです」
 SDGs(持続可能な開発目標)の目標8にある「働きがいも経済成長も」などにつながる。ある日、障害のある従業員が家族と居酒屋を訪れ「きょうは僕のおごり」と告げたという。
 「その誇らしい表情を見たら、私もうれしくって」と斉藤さん。「ただ、A型施設の運営はすごく大変。制度上のハードルが高すぎる」とも訴える。
 40品目以上を使った源八の弁当は好評で、多様性の彩りも添えて顧客のもとへ。「皆さんに協力してもらって、それぞれの得意を生かして働ける選択肢を増やしたい」と願っている。

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