給食の牛乳ストロー、横浜もやめましょう! 小学生5人が市に要望 「プラごみ年18トン減らせます」

2022年5月6日 12時00分


学校給食のストロー廃止を訴える要望書を市の担当者に提出した児童たち=横浜市役所で(神谷円香撮影)

 プラスチックごみによる海洋汚染問題に関心を持つ小学生5人が、学校給食の紙パック牛乳のストロー廃止を求めて、横浜市と市教育委員会に要望書を提出した。ストローを使わない紙パック牛乳は昨年から流通が始まり、首都圏の自治体でも導入が進んでいる。(神谷円香)

◆仲間づくりから始めよう

 要望書を提出したのは、横浜市立鉄小6年笹井涼さん、同市立西寺尾小5年西田さいた諒一さん、神奈川県逗子市立小坪小6年田村のどかさんら。3月に「WE Love Clean 0 Microplastics Emission(Welc0meウェルカム)」を発足した。会名には仲間を歓迎する思いも込め、代表の笹井さんは「仲間づくりからやろうと始めた」と話す。
 要望書では、横浜市が学校給食でストローを廃止すれば年間約3600万本が削減され、約18トンのプラスチックごみが減らせるとの試算を示し、「大きな効果が見込まれます」と訴えた。

児童たちが提出した手書きの要望書=横浜市役所で(神谷円香撮影)

◆米ドキュメンタリーの吹き替えに参加「私たちも参加しないと」

 きっかけは、米国のドキュメンタリー映画「マイクロプラスチック・ストーリー〜ぼくらが作る2050年〜」。ニューヨークの子どもたちが学校のカフェテリアのプラスチック容器の使い捨てを問題視して立ち上がるストーリーだ。
 笹井さんら3人は昨夏、日本語吹き替え版の声優に公募で選ばれて参加した。生き物が好きな西田さんは「プラスチックでウミガメとかが死んじゃう。活動しないと」、田村さんは「字幕版を見て、子どもでも活動できるんだなって思った」と話す。
 完成した吹き替え版を見たのが、横浜市立元石川小6年高橋桃寧もねさん。多摩川の清掃など環境問題に取り組み、給食のストローも「なくした方がいいけれど、どうしたら?」と考えていた。笹井さんの友人で横浜山手中華学校小学部6年片山悠希さんも加わった。海に行くと両親が袋いっぱいにごみを拾っており、「魚もいるのに良くない」と感じていたという。

◆市教委「メーカーに相談」

 5人は市内の児童・生徒数や年間授業日数などから給食での効果を試算した。さらに、4月から全市立小中・特別支援学校でストローを使わずに飲める紙パック牛乳を導入する北九州市の例も要望書に記した。同市教委によると、昨年10月からモデル校で試行し、初めは多少こぼす子もいたが、すぐに慣れたという。
 横浜市では、委託先のよこはま学校食育財団が牛乳の納入メーカーを決めている。市教委の担当者は「市教委だけで判断はできないが、メーカーへの相談など検討は必要と考えている」としている。

◆13都県の一部自治体で「直接飲むパック」導入

縦に折り目の付いた側面を押し、左右を軽く手前に引いて中央の飲み口に触れずに開けられる紙パック=日本製紙提供

 ストローを使わずに飲める紙パックは2020年、日本製紙(東京都)が学校給食向けに開発した。200ミリリットル用で、飲み口に触れずに開けて直接飲める。
 昨年1月に高知県の乳業メーカーが初めて採用。先月時点で東京、埼玉、千葉、茨城、栃木など13都県の一部自治体が学校給食で取り入れている。日本製紙によると、全国の給食で1年間に使われるストローは約14億本で、約2億本(約15%)を減らせる計算。100トンのプラごみを削減できるという。
 学校給食用の牛乳は、独自に納入元を決める自治体を除き、都道府県がメーカーを決める。東京都では4月から都内自治体に8社が納入。うち3社がこの紙パックを採用している。千代田区や文京区など10区と千葉県内の一部自治体に納入する興真乳業(東京都)によると、製造工程の変更にかかる費用は自社で賄うため、自治体側の負担増はないという。

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