安倍元首相「日銀は政府の子会社」 国債買い入れ巡り発言 野党は問題視「とうとう本音が出た」

2022年5月10日 18時42分
安倍晋三元首相

安倍晋三元首相

 自民党の安倍晋三元首相は、日銀による市場を通じた国債の買い入れを巡り「日銀は政府の子会社だ」と発言した。立憲民主党など野党は日銀の独立性、中立性の観点から問題視し、追及を強める構え。識者から批判が出る可能性もある。政府、自民党は夏の参院選が迫る中、具体的な論評を避け、事態の早期沈静化を図りたい考えだ。
 安倍氏の発言は9日、大分市での会合で飛び出した。「1千兆円ある(政府の)借金の半分は、日銀が買っている」と説明。「日銀は政府の子会社だ。60年の(返済)満期が来たら借り換えても構わない。心配する必要はない」と主張した。
 安倍政権が進めた「アベノミクス」以降の経済政策を巡っては、日銀による大量の国債買い入れに依存して国の借金を膨らませる手法に対し、財政規律を重視する識者が批判してきた。安倍氏の発言は、政府が日銀を従属させる関係を積極的に唱えたもので、財政の信認を揺るがしかねないとの懸念が強まりそうだ。
 立民の西村智奈美幹事長は10日の記者会見で「アベノミクスと称して異次元の金融緩和を主導した結果、今の財政、経済状況がある」と指摘。「とうとう本音が出た」とも語り、国会などの場でただす意向を示した。(共同)

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