野田虐待死公判 「被告止めるべきだった」証人の児相職員

2020年2月29日 02時00分
 千葉県野田市の小学四年栗原心愛(みあ)さん=当時(10)=を虐待死させたとして、傷害致死罪などに問われた父親勇一郎被告(42)の裁判員裁判が二十八日、千葉地裁であった。
 心愛さんを一時保護した千葉県柏児童相談所の児童心理司の女性は証人尋問で「たくさん話し掛けてくれた利発ないい子。私が殺されてもいいから勇一郎被告を止めるべきだった」と涙ながらに後悔を口にした。
 心愛さんは二〇一七年十一月六日、小学校のアンケートに「お父さんにぼう力を受けています。先生、どうにかできませんか」などと記し、被告からの虐待を担任に訴えた。
 当時、担任だった女性教諭も証人として出廷。証言によると、教諭が翌日、聞き取りをした際、心愛さんが自ら手を頭に持っていき、顔を下に押さえつけるような動作をして「口をふさがれた」と説明。「お母さんがいないときにグーで十回殴られた」と打ち明け、自身の体を心配している様子だったという。
 心愛さんは「昨日も背中と首を蹴られた。頭が痛い」と右手を頭に当て、涙を流した。学校はすぐに市役所を通じて、県柏児童相談所に通報し、心愛さんは一時保護された。
 教諭は現在の心境を聞かれ、「心愛さんが伝えられなかったことを代わりに全部、(裁判で)伝えるからねという気持ちです」と声を詰まらせた。
 柏児相の二人の女性職員の証言によると、一時保護中の一七年十一月、両親が面会を求めたが、心愛さんは「お母さんには会いたいけど、お父さんには何と言われるかわからないから、会いたくない」と被告を拒絶する様子だった。「夜中に起こされて『立ってろ』と言われ、寝不足で学校に行くのがつらい」とも訴えていたという。

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