AV出演「契約解除は発売後2年以内」で与野党合意 法施行後2年間の経過措置 その後期間延長の余地も

2022年5月13日 21時32分
登校する高校生(写真と本文とは関係ありません)

登校する高校生(写真と本文とは関係ありません)

 アダルトビデオ(AV)に出演した被害者を救済するため、与野党の実務者は13日、被害者が申し出れば全年齢を対象に契約を自由に解除できるとする新法の素案をまとめた。業者には商品回収や動画削除など原状回復義務を課した。解除できる期間は原則1年以内だが、経過措置として法施行後2年間は2年以内とした。今国会中の成立を目指す。
 与党は解除期間を1年以内にする考えだったが、野党は「解除期限が短すぎる。被害者の救済にならない」として18、19歳に限り5年にするよう求めていた。法律には経過措置の2年で内容を見直すと明記されたため、解除期間が1年では短いと判断すれば、解除期間が延びる余地を残した。
 被害者支援に取り組むNPO法人「ぱっぷす」の金尻カズナ理事長は「(18、19歳の解除期間が)5年にならなかったことは残念だが、今後の被害救済に期待が持てる内容」と一定の評価をした上で「積み残された課題もある。国会で引き続き被害者救済の検討を進めてほしい」と求めた。
 AV出演の被害を巡っては4月施行の改正民法による成人年齢引き下げで、保護者の同意がなければ無条件で契約を取り消すことができる「未成年者取り消し権」が18、19歳について消滅し、若者の被害拡大が懸念されている。
 新法の素案では契約から撮影まで1カ月、撮影から公開まで4カ月の間隔をそれぞれ設けるよう定めた。この間も自由に契約解除できる。契約に際しては出演する動画がAVであることを記した書類を出演者に渡すよう業者に義務付けた。
 契約解除を妨害するために出演者を脅した場合は3年以下の懲役、300万円以下の罰金。法人の場合は1億円以下の罰金を科す。契約書類でAVであることを示さなかった場合も6カ月以下の懲役、100万円以下の罰金とした。(佐藤裕介)

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