<ぱらぱらじっくり 教育に新聞を>本紙「大図解」を活用 大学生ら「老後の備え」議論

2022年5月24日 14時54分

本紙大図解「老後の備えを考える」などを基に年金制度などについて議論する法政大生たち。手前は経済学部の小黒一正教授=東京都千代田区で

 お金の心配をしないで私たちは老後を過ごせるの? 若い世代が年金や投資について理解を深める学びに、法政大経済学部・小黒一正教授のゼミの学生たちが取り組んだ。「年金の『見える化』で老後の備えを考える」のテーマで特集された東京新聞サンデー版「大図解」(三月十三日掲載)も活用。紙面を参照しながら意見を交わした。
 法政大の市ケ谷キャンパスにそびえる超高層のボアソナードタワー。その二十五階の一室に五人の学生が集まり、まず小黒教授から日本の公的年金制度をめぐる課題について詳細な解説を聞いた。
 「ひとつは基礎年金が目減りしていく問題。その財源をどう確保するか」「第三号被保険者の問題もある。会社員や公務員などの専業主婦の奥さん。保険料を払わないで老後に基礎年金がもらえる。共働き世帯と比べ不公平」。小黒教授は解決すべき課題を順に挙げ「公的年金が今後厳しくなるなら、第二の柱として若いときから資産形成を促すしくみも重要」と話した。
 五人の学生は全員三年生で二十歳や二十一歳。老後の備えと言っても、やはりまだ実感がわかないようだ。しかし小黒教授が資産形成について「何かやってるの?」と問うと男子学生の一人が「友人が(少額投資非課税制度の)つみたてNISAを始めた」。別の男子学生も「月に一万五千円ほどかけて。将来的には二千万円になるよう…」と税制優遇のある少額投資に取り組んでいると明かした。この学生は日経新聞や英語ニュースサービスにも目を通すようにしているという。
 「やりたいけど何から始めたらいいのか…」と話した女子学生に小黒教授は「なるべく多くの株を買ったほうがいいんだけど、個人ではたくさん買えない。投資信託には、ほぼ手数料をとられないものもある」と例示。大図解の紙面に「投資はギャンブルではない」の見出しとともに解説されていた「長期分散投資の効果」の記事にも触れた。
 経済成長が見込めなければ年金制度は充実しない。若い世代は、制度を少しでも改善することへの関心と自己防衛としての備えが今後さらに必要になる。学生の一人からは「資産形成などお金の学びが子どものうちから学校教育でされていれば、もっと身近に感じるのでは?」との指摘も聞かれた。 (東松充憲)
 24日のぱらぱらじっくりでは、都立高でのデジタル新聞を活用した株式投資の学びを紹介します。サンデー版大図解は教育に活用できます。バックナンバーもご利用ください=こちらから

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