ウクライナ出身・カテリーナさんが埼玉・皆野町でコンサート 澄んだ歌声で平和訴え

2022年5月18日 07時09分

美しい歌声で聴衆を魅了したカテリーナさん=皆野町文化会館ホールで

 ウクライナ出身で同国の民族楽器バンドゥーラ奏者のカテリーナさんによるウクライナ支援のチャリティーコンサートが16日夜、皆野町文化会館であった。「何も悪いことをしていないのに、たくさんの子どもや女性、お年寄りが殺されている」とロシアによる侵攻が続く母国の現状を語り、澄んだ歌声で事態の収束と平和への思いを訴えた。(久間木聡)
 客席からの大きな拍手に迎えられたカテリーナさんは、ウクライナの子守歌「幸せの鳥」などを披露。フォークソング「翼をください」も情感を込めて日本語で歌い上げ、最後はアンコールに応えて唱歌「ふるさと」で締めくくった。
 来場者は約800人と当初の想定を大きく上回り、公演は急きょ2部制で開催。集まった寄付金103万1739円は、同町社会福祉協議会を通じて、日赤「ウクライナ人道支援救援金」へ贈られる。
 曲の合間には自身の生い立ちなども紹介した。チェルノブイリ原子力発電所に近い町で生まれたカテリーナさんは、生後30日だった1986年4月の原発事故で被災。19歳の時に活動の拠点を日本に移し、国内外で演奏している。
 ロシアによる侵攻開始後の3月21日に母親が首都キーウ(キエフ)から日本に避難してきたが、2人の姉とその子どもらは今も現地にいるといい、「戦争はフェイクじゃない」ときっぱり。チェルノブイリ、2011年の東京電力福島第一原発と2度の原発事故を経験したことにも触れ「子どもたちのために、これ以上の事故は起きてほしくない。これからも平和が続いてほしい」と切々と呼び掛けた。

ミニ演奏会後に児童の質問に答えるカテリーナさん=町立皆野小学校で

 17日には町内の小学校と幼稚園計4カ所でミニ演奏会も行った。町立皆野小学校では6年生51人にバンドゥーラの特徴なども説明し、重さが8キロあると伝えると子どもたちから驚きの声が上がった。
 質問にも答え「人生は一回だけ。夢をあきらめず挑戦したいことがあれば、早く始めた方がいい」とアドバイス。参加した中村泰士君(12)は「とてもきれいな演奏だった。ウクライナについて事前に調べ、すてきな場所だなと思っていた。早く平和が戻ってほしい」と話した。

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