部活動改革 教員の負担軽減 「休日指導ゼロ」25年度に前倒し 茨城県教委の有識者会議 地域移行へ提言

2022年5月18日 07時57分

森作宜民教育長(右)に提言を手渡す柴田一浩委員長=水戸市で

 教職員の長時間労働の一因となっている部活動の改革案を検討してきた茨城県教育委員会の有識者会議が、部活動の運営を地域のスポーツクラブなどに委ねる「地域移行」を柱とした提言をまとめた。県教委はこれを受け、本年度中に「県部活動の運営方針」を改訂、休日返上で部活動指導に当たる中学校や高校の教員を2025年度末までにゼロにすることを目指す。(長崎高大)
 有識者会議は十六日、森作宜民(よしたみ)県教育長に「学校の働き方改革を踏まえた部活動改革に関する提言〜地域移行を目指して〜」を提出。提言は、休日の部活動指導をゼロとする目標時期について「当初の二八年度から前倒しに努めるべきだ」と求めている。
 森作教育長は、国が定める部活動改革の集中期間である二五年度末までに達成する考えを示し、「教員が本来業務の教科指導に専念できる環境を整え、質の高い教育ができるよう、提言の実現に取り組んでいきたい」と述べた。
 提言は、地域移行に向けた課題として、教員に代わる指導者人材の確保を挙げ、人材バンクを創設するといった支援策のほか、資格要件や、事故時の責任などの契約条項の設定を要請。教員が兼職・兼業で指導者になる形も想定し、基準の明確化や活動時間上限の順守も求めた。
 また、地域移行に伴い生徒に参加費負担が生じたり、けがへの備えも必要になったりするとして、困窮家庭への支援や保険の整備なども進めるよう促した。
 一九年一月に県教委が策定した「部活動の運営方針」を見直して過剰な活動を抑えることや、部活動の企画・運営を顧問中心から生徒中心に改めること、一つの部に二人以上の顧問を置く複数顧問制の推進なども盛り込んでいる。
 有識者会議の委員長を務めた流通経済大スポーツ健康科学部の柴田一浩教授は、「予算の面も含め、県教委だけでは解決できない問題。県内四十四市町村の首長や議会にも改革を進めていくようお願いしたい」と話した。
 県教委は今年二月、大学教授やPTA関係者らによる有識者会議を設置。会議は五回の会合を重ね、提言案を検討してきた。

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