八王子ゆかりの肥沼医師 功績、後世に伝えたい 市民団体が募金活動 独に桜並木整備へ

2022年5月19日 07時08分

桜並木の計画がある「Dr.コエヌマ通り」。標識と肥沼医師の顕彰碑(左下)がある=ドイツ・ウリーツェン市で(塚本さん提供)

 ドイツで感染症治療に尽力し、現地で亡くなった八王子市出身の肥沼信次医師(一九〇八〜四六年)の記憶を後世に残そうと、同市の市民グループ「Dr.肥沼の偉業を後世に伝える会」が、ドイツ・ウリーツェン市に桜並木を整備するための募金活動を行っている。
 桜並木は、肥沼医師の顕彰碑の前を通る約四百メートルの「Dr.コエヌマ通り」での整備を計画している。同会の塚本回子代表(81)によると、ウリーツェン市も桜並木の整備に前向きだという。
 募金は四月から受け付けを始め、三百万円を目標に十月まで実施する。集まったお金で、ドイツでも生育に適しているヤエザクラの苗を購入する予定。当初は数十本〜百本程度を植樹し、将来は通り全体に桜を植えるのが目標だ。
 塚本代表は「苗木から桜の花が咲くまで二十年ほどかかる。私が生きているうちは見られないかもしれないけれど、桜を見た子どもや孫達に肥沼医師の功績を思い起こしてもらいたい」と話した。
 ドイツに留学した肥沼医師は第二次大戦後、現地で発疹チフスの治療に尽力したが、自身が感染して三十七歳で他界。両市は肥沼医師を縁に二〇一七年、姉妹都市交流協定を締結した。肥沼医師は亡くなる前に「日本の桜はきれいだよ」と言い残したとされている。(布施谷航)

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