箏の幅広い調べ、力強く 福島・双葉町出身の大川さん 羽生の埼玉純真短大で演奏

2022年5月19日 07時10分

自作の衣装を着て箏の演奏を披露する大川さん=羽生市の埼玉純真短大で

 福島県双葉町出身の箏(こと)奏者大川義秋さん(26)が十三日、羽生市の埼玉純真短大で演奏会を開いた。
 大川さんは二〇一一年三月、中学校卒業の日に東日本大震災で被災。東京電力福島第一原発事故によって埼玉県内に避難した。入学した高校で箏に出合い、全国コンクールで最優秀に輝くなど演奏家として活躍している。
 演奏会は、保育士や幼稚園教諭を目指す学生たちに和楽器の魅力を知ってもらい、震災や故郷について考える機会にしてもらおうと、同短大が企画。約百八十人が参加した。
 大川さんは自作の衣装に身を包み、オリジナル曲や「さくらさくら」、アニメ「となりのトトロ」の曲など六曲を演奏。箏の幅広い音の魅力を披露し、三味線やピアノも演奏した。曲の合間には震災当時の経験や故郷の双葉町への思いを交え、「音を通して誰かの力になりたいと活動している」と語った。
 震災当時に小学校一年生で、宮城県石巻市に住んでいた同短大一年の佐藤愛里(あいり)さん(18)は「震災を経験したつらさが分かるので、大川さんがその中でも努力を重ねて素晴らしいと感じた。努力しようというモチベーションをもらった」と話した。(寺本康弘)

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