三菱原燃、核燃料工場検査で虚偽報告 規制庁、意図的な不正行為認定

2022年5月21日 07時31分
 原子力規制庁は、三菱原子燃料(東海村)が核燃料製造工場の検査に関し、検査官に対する虚偽報告や記録の改ざんをしていたと明らかにした。十八日の原子力規制委員会の定例会合で報告した。規制庁は意図的な不正行為に当たると認定、同社に再発防止を求めた。安全に影響はないとしている。
 規制庁によると、同社は核燃料加工工程で使用する分析装置を床に固定する耐震補強工事を行っていたが、二〇二一年十二月に規制庁の検査官が現場確認をした際「工事は行っていない」と虚偽の説明をしたほか、つじつまを合わせるために関係書類を差し替えた。同様の不正は他に百十七件あったという。
 同社は当初、二一年十一月の核燃料製造開始を目指しており、担当者は「工程のプレッシャーが大きかった。認識が甘かった」と説明したという。
 三菱原燃は、加圧水型原発(PWR)向けの核燃料を製造。同社を含む国内の核燃料工場は一八年以来、製造を停止しており、核燃料の在庫減少が見込まれている。

◆県と那珂市が厳重注意

 三菱原子燃料の虚偽報告などの問題を受け、県と那珂市は十九日、同社に厳重注意した。同社の事業所は東海村と那珂市にまたがって立地している。
 県は大和矢(やまとや)秀成社長を県庁に呼び、「県民の原子力事業所に対する信頼を大きく損ねるものとして誠に遺憾」とする文書を手渡した。六月一日までに問題の詳細と再発防止策を報告するよう求めている。
 同社は県の注意を受け、「今回の措置を重く受け止め、安全最優先の方針に基づいて、関係先の皆さまにご安心いただけるよう再発防止策を着実に進めてまいります」とのコメントを出した。(保坂千裕)

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